約1.2kg! 豊洲で働く人御用達の『中栄』の超大盛りカレーが旨い

約1.2kg! 豊洲で働く人御用達の『中栄』の超大盛りカレーが旨い
食楽web

 築地から豊洲に移転して1年余り。オープン時の賑わいがひと段落した豊洲市場に、大盛りのカレーがあると聞き、向かったのは、水産仲卸売場棟にある飲食店が集まる3階フロア。

 カレーの店『中栄』は創業大正元年。それこそ築地の前、日本橋に魚河岸があった時代から、働く人たちの胃袋を満たしてきたお店です。

カウンターにあるメニュー。「合いがけ」は印度カレー、ビーフカレー、ハヤシライスの中から2つを選択
カウンターにあるメニュー。「合いがけ」は印度カレー、ビーフカレー、ハヤシライスの中から2つを選択

 カウンターに座り、早速メニューをチェック。印度カレー、ビーフカレー、ハヤシライスそれぞれ700円、合いがけは800円。各種特盛はプラス200円。ということで、店の看板メニューでもある印度カレーと、ハヤシライスの合いがけを特盛で注文です。

 すると、1分もかからず目の前に。は、早い! 「だって市場だからね」とニッコリ話す店主の円地政広さん。

「合いがけ」800円(印度カレーとハヤシ)+特盛200円。中央には山盛り千切りキャベツ!
「合いがけ」800円(印度カレーとハヤシ)+特盛200円。中央には山盛り千切りキャベツ!

 早速計測。直径28cmの皿のフチ近くまで盛られたルーとライス、そしてキャベツ。高さはキャベツの一番高いところで約12cm、重さは1226g(器の重さを除く)。左側が印度カレー、右側にハヤシがかかっています。

 特盛は並のほぼ倍。1日10人ぐらいの人がオーダーするとのこと。「市場には大食漢が多いからね」と店主。夜が開ける前から肉体労働したあとのカレー。きっと体にしみる美味しさなんだろうなぁ。

高さはスマホとほぼ同じの約12cm。キャベツの千切りでシャキシャキ食感
高さはスマホとほぼ同じの約12cm。キャベツの千切りでシャキシャキ食感

「うちのカレーはね、印度カレーって書いてあるけれど、王道の日本のカレー、ポークカレーなんだよ」と店主。創業当時とレシピは違えど、ほぼ50年近く同じ味で作り続けているカレーです。

 早速一口。辛さ控えめ、でもコクや旨みがしっかり感じられる美味しさ。“ザ・日本のカレー”、といった味わいです。永遠に食べられる気がする味です。

 そしてハヤシ。一口食べると、懐かしいホッとする癒しの味。ドロドロでもシャバシャバでもなく、程よいトロミ。そして、ほんのり感じる甘さが幸せ~。

キャベツの山を少しずつ崩しながらルーやライスと一緒に。シャキシャキ感がいい!
キャベツの山を少しずつ崩しながらルーやライスと一緒に。シャキシャキ感がいい!

 そして、気になるのが千切りキャベツの山。なぜカレーやハヤシに千切りキャベツ?

「うちは元々洋食店で、昔はカツカレーに千切りキャベツをつけていてね。そのうち常連さんが、カツカレーのカツなし、キャベツはつけて」って注文したんですよ。キャベツがあると、カレーの辛味が和らいでちょうどいいって。そこから千切りキャベツを乗せるのが始まったんですよ」とのこと。
 常連さんからのリクエストで生まれたんですね。

「なのでカレーに千切りキャベツはウチが元祖」と笑顔で話す店主。大正元年の店だもの。カレーに千切りキャベツは、おそらくここが元祖ではないでしょうか。

注文が入った瞬間から盛り付け。スピード感も市場内の食堂では大事
注文が入った瞬間から盛り付け。スピード感も市場内の食堂では大事

 築地時代からの常連客も多く、中には店主が顔を見ただけで何を注文するかがわかるため、座った途端、目の前に皿が置かれる、ツーカーの間柄の客も。忙しい人が多いので、一瞬で出てきて、スプーンでザザッと食べられる、そのスピード感も大事とのこと。

 豊洲に移転してからは、特に大混雑する時間などはなく、どの時間帯でも入りやすくなったそう。たとえ満席でも、滞在時間が短いので、ちょっと待っていてればすぐに席に座れます。

 ちなみにお弁当注文も可能。なので、寿司もカレーもラーメンも、といった、市場メシを色々堪能したい場合は、お弁当にするのもおすすめですよ。

●SHOP INFO

中栄(なかえい)

店名:中栄(なかえい)

住:東京都江東区豊洲6-5-1 水産仲卸売場棟3階18
TEL:03-6633-0200
営:5:00~14:00(L.O.)
休:築地市場内休日に準ずる(日曜、祝日、水曜日がやや多め)