
都心から電車に揺られること約1時間。やってきたのは人気アニメ『クレヨンしんちゃん』でおなじみの埼玉県春日部市。ここでしか味わえない究極のからあげがあると聞いてやってきました。

訪れたのは春日部市役所の地下1階にある『光苑』。からあげグランプリで最高金賞1回、金賞5回を受賞している実力店で、からあげ界にその名をとどろかせた一番人気の「海鮮塩ダレからあげ」が今回のお目当てです。鶏のからあげではあるのですが、漬けダレにホタテやカキなどの海鮮を使用しているそうで、ほかでは味わえないからあげです。
4個500円で提供されるこのからあげ、目の前に運ばれてきただけで“潮の香り”が。筆者がビックリしたのは、歯を立てただけで肉汁がこぼれ始めたこと。衣のすぐ向こうにまであふれていたようです。

この衣、薄くするために片栗粉やコーンスターチで作っているそう。分厚い衣では、こうはいきませんね。そしてたしかにホタテの味がします。普通の塩からあげより、もっとナチュラルな、深みのある塩味。歯ざわりもどことなくホタテっぽい。
「ホタテのからあげと間違うお客さんもいるんですよ」と店主の相川幸子さん。たしかに鶏肉とホタテの繊維は食感が似ていますね。肉には甘味もあり、これが海鮮の塩味と混じり合って、ちょっと高級感のあるからあげを食べている気分にひたれます。
メニューにはありませんが、お願いすれば揚げてくれる「XOカレーからあげ」(4個600円)は、XO醤の味が贅沢な海鮮風味をグンと加速させます。もう一品、「塩カレーからあげ」(4個550円)はカレーならではの香りとコクが美味しい!

いずれのからあげもホタテをメインとした海鮮の味があとを引く、クセになりそうな味わい。たしかにほかでは体験できない美味しさで、はるばる都心からやってきた甲斐がありました。「この海鮮からあげが春日部のご当地からあげになってほしい」と相川さんは語ります。いやいや、そうなる日は遠くないと思いますよ!
●SHOP INFO

店名:光苑 春日部市本庁舎地下食堂店
住:埼玉県春日部市中央6-2春日部市役所本庁舎地下1階
TEL:048-736-1111(内線3872)
営:10:00~17:00
休:土・日・祝・年末年始
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。