中華ちまきのような旨味たっぷりのチャーハン

――麻布十番といえば六本木のお隣で、高級住宅やタワーマンションが連立するセレブな街のイメージですが、『永新』さんはどんなお店なんでしょうか?
「『永新』は商店街の一角にあり、1961年創業の老舗中華屋さんです。赤いヒサシとレンガの外装なので、西洋料理屋さんみたいにも見えますが、気さくな街の中華屋さんです。場所柄、有名人もよく訪れているようです」
――『永新』さんを知ったきっかけは?
「麻布在住のお客さんのパーソナルトレーニングをやっていて、週に何回かその方のご自宅に伺うんですね。私がチャーハン好きだと知ったその方が、商店街にある『永新』さんはなんでも美味しいから、きっとチャーハンも美味しいよ、と教えてくれたんです。聞いたその日に直行しました(笑)」

――メニューを見ると、「五目炒飯」が1550円。一般的な町中華よりお高めですよね。
「高いな〜と私も思いました。でも、食べたら納得できました。一言で言えば高級中華みたいに上品な味わいなんです。僕が最初に食べて思ったのは“中華ちまき”に似ている感じかなと。旨味が強くて、こりゃレベルが高いわ、と感動しました」
――具体的には?
「食感はしっとり系。大きなエビが上にのっていて、賽の目に切ったチャーシューとグリンピースがたっぷり入ってます。卵とネギも満遍なく行き渡っていて、全体的なバランスが素晴らしい。ご飯に染みた旨味も濃厚です。しっとりはしているけど、油感はさほどなくて、くどさはありません」

――確かに写真を見ているだけでも美味しそう。けっこうボリューム感もあるように見えますが?
「ボリューミーですね。チャーハンの量って、店によってかなり差があるんですが、茶碗1杯程度を基準としたら、ここは茶碗2杯くらいはあるかな。ちなみに、昼はランチをやっていて、1000円ちょっとで麻婆丼やラーメンが食べられます。ただ、せっかくならやっぱりチャーハンをぜひ食べてみてほしいですね」
まとめ

というわけで、筆者も『永新』さんに行って「五目炒飯」を食べてきました。お店は1階と2階にフロアがあって、平日のお昼でもほぼ満席。ご年配の方が多い印象でした。
そしてチャーハンですが、確かにしっとりしていて、ちまきのような旨みの強い美味しさ。チャーハンだけでなく、他のメニューもいろいろ食べてみたくなりました。
(撮影・文◎土原亜子)