東京のチャーハンマニアが激推しする神保町の町中華『成光』のチャーハンのすごさとは?

具材もごはんも一体感ある粒立ちチャーハン

 神保町といえば、カレーの名店が多いことで知られていますが、ラーメンや中華、洋食、喫茶店など多種多様な老舗が軒を連ねる街でもあります。

 そんな羨ましい街に職場を持つ秋山さんですが、今回『成光』さんおチャーハンをイチオシした理由を聞いてみることに。

――まず、『成光』さんはどんなお店ですか?
秋山さん「1977年創業の中華屋さんです。神保町には明治〜昭和初期に創業した老舗中華も多いので、『成光』さんは決して古いお店ではないのですが、外観も店内も昭和の趣を感じるザ・町中華屋さんです。といっても清潔感があり、壁のメニューやテーブル、卓上調味料など何をとっても風情がありつつ、ちゃんと清掃が行き届いていて、とても気持ちがいいお店です」

壁に貼られたメニュー[食楽web]
壁に貼られたメニュー[食楽web]

――さっそくですが、『成光』さんのチャーハンについて教えて下さい。
「〈チャーハン〉は700円でスープ付きです。人気は〈半チャンラーメン〉(1000円)。実際、多くの人がこれを注文しています。ただ、僕はチャーハンをしっかり食べたいのでいつも単品。ただ追加で、〈味付け玉子〉150円をチャーハンの上に載っけてもらうのが定番です」

――「味付け玉子」をつける理由は?
「一応トレーナーなので(笑)、初めて行ったどきは、単純にタンパク質補給のために注文したんですが、食べてみるとこの「味付け玉子」がすごい美味しかった。白身部分の味のしみ具合も、黄身の半熟具合も絶妙なバランス。なので、毎回付けるようになりました」

「味付け玉子」150円
「味付け玉子」150円

――肝心のチャーハンの特徴は?
「最大の特徴は、具材の玉子、チャーシュー、ネギが、すべてごはん粒サイズほどにめちゃくちゃ細かく刻まれて入っていること。口に入れたとき、これはお米だ、チャーシューだ、ネギだといった感覚がなく、ものすごい一体感があるんですよ」

具材がごはん粒サイズに刻まれています
具材がごはん粒サイズに刻まれています

――なるほど、ゴロゴロチャーシューを売りにしてる店もありますが、具材が細かいと一体感が出ますよね。
「はい。刻まれた具材とごはんの混ざり具合も完璧で、しかもごはん粒のひとつひとつに油や味がコーティングされている気がします。実際に食べるとふわっと空気感があり、サラサラ、パラパラッと口内に広がって、噛みしめるとしっとり感もある。油もしっかり使っているはずですが、ベトついた感じはまったくありません」

――味はどうでしょう?
「一言で言うと、非常にまろやかな優しい味のチャーハンです。食べ始めから最後まで、まるで計算されたかのように、そのまろやかさが続きます。店によっては、食べている途中で油やキツイ味に飽きるタイプのチャーハンもあります。しかしここのチャーハンは最後の最後まで美味しい。完璧だと思います」

まとめ

 秋山さんのお話を聞いているだけで、『成光』さんのチャーハン美味しさがよく伝わってきました。さっそく筆者もお店に行って食べてきましたが、伺っていた話以上に美味しくて感動しました。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

成光

住:東京都千代田区神保町2-23
TEL:03-3261-6030
営:11:15〜15:00、17:00〜21:00
休:日