そびえ立つヒレカツの威容とコシヒカリの旨さに圧倒!

昭和43年に開業したという『レストラン モンブラン』。店内にはテーブル席と小上がりが用意され、和の風情ある雰囲気です。小上がりに座ってメニューを見ると、丼ものからラーメン、さらにパスタまで、和洋中の料理がズラリ。どれも美味しそうで正直迷います。そんな中、ひときわ目を引いたのが、店名であるモンブランの如くヒレカツが堂々とそびえ立つ特製タレカツ丼! こちらをチョイスすることに。

オーダーすること10分弱、まずは圧倒されたのはその迫力。なんと地元産のコシヒカリがこれでもかと丼に盛られた上に、直径15cmはあろうかというヒレカツが3枚、横ではなく縦にそびえ立っています!
続いて脳裏をよぎったのが“果たして完食できるのか!?”という不安。ですが、タレカツ丼の香ばしい香りに後押しされ、とにもかくにもヒレカツにかぶりつきます。揚げたてのサクッとした軽快な食感とともに、甘辛くもやさしい出汁の味わいと豚ヒレの旨みが口中に広がります。すかさず銀シャリを口に。まさに絶妙なハーモニー。旨い! 思わずどんどん食べ進んでしまいます。

聞けば、このタレカツ丼、もともとは『レストラン モンブラン』のまかないがルーツ。天ぷらのタレをヒレカツにつけて丼として食べてみたところ、あまりに旨かったため、10年ほど前にメニュー化された逸品だそう。カツはご飯と馴染むように、ヒレ肉を叩いて薄くしてから揚げられています。なるほど、カツの美味しさはそのままに、あっさり食べ飽きることない理由がわかった気がします。

ところが完食目前の状況で、なんとカツがもう一枚ご飯の中から出現!! 思わぬ伏兵の登場に嬉しいやら混乱するやら。何とか無事に完食できましたが、もうお腹は大満腹&大満足。てんこ盛りのコシヒカリとやさしい味わいのタレカツ、贅沢この上ない組み合わせを堪能させていただきました。
魚沼市産コシヒカリとご当地食材のコラボはまさに最強!

前日にタレカツ丼を存分に満喫した筆者。まだまだ人気のファミレスがあるということで訪れたのが国道17号線沿いにある『レストラン朱鷺(とき)』。これまた創業40年以上の老舗で、地元ではヒレカツチーズ焼きや絶品オムライスで知られている名店。
店内に入ると、和の設えながらもカウンター席やテーブル席、小上がり席まで用意され、シチューエーションや目的に応じてどういうふうにも使い分けできそうな雰囲気。ご当地ファミレスならではのホスピタリティを感じます。
和洋のバラエティ豊かなランナップから選んだのは、「魚沼ごっつぉ定食」。選んだ理由としては、地元産のコシヒカリが2024年末までおかわり自由だったから。昨日のタレカツ丼で魚沼市産コシヒカリのハンパない美味しさを改めて思い知らされた身としては、これは看過できません。

ほどなくしてテーブルに供された御膳は圧巻のひと言。メインの鍋に加えて、ずいきの酢の物、ニシン味噌、米粉の海老フレークや里芋の田楽などまさにご当地料理のオンパレード!

アツアツの鍋は豚肉がメインで、おだやかな風味ながらキリッと生姜を利かせたやさしい出汁が食欲をそそります。当然ながら地元産コシヒカリのご飯との相性も抜群。お米の価格が上昇している昨今、これでご飯おかわり自由とは神すぎませんか!? 魚沼万歳です。

お店の人によれば、過去にはご飯を7杯おかわりした猛者もいるとか。小皿の料理もすべて地元産ならではの滋味深い味わいで、脇役以上の存在感を放っています。まさに魚沼のオールスターを配した「魚沼ごっつぉ定食」。締めのデザートまで堪能し、まさに満腹、眼福、口福でした。
おまけ:“日本のミケランジェロ”が創った彫刻作品も必見

さて、今回は魚沼市のご当地ファミレスというテーマで食べ歩きを紹介しましたが、魚沼市には魅力的な観光名所も多数、点在しています。中でもぜひ訪れてほしいのが、“日本のミケランジェロ”と言われる江戸末期の彫刻家・石川雲蝶の彫刻や漆喰細工が圧巻の「西福寺」。
![江戸末期の彫刻家である石川雲蝶。新潟県を中心に各地でさまざまな彫刻作品などを残している[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2024/11/fc8d88546c53f5b9cb8b6a886f707291.jpg)
とりわけ境内に建つ開山堂に施された龍をはじめ、仏教で伝えられているシーンの彫刻は必見です。食べ歩きの合間などにぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
●DATA
・レストラン モンブラン
https://www.montblanc-koide.com/
・レストラン 朱鷺(とき)
http://www.toki-uonuma.jp/