
行列店のパスタやスイーツもいいけれど、週1~2回のうどんチャージは欠かさない。そんな自他ともに認めるうどん好きアラサーOLのうどん店訪問記。
群馬のうどんといえばこれ!群馬・桐生の『ふる川』で“うどん始め”
年末に北関東の実家に帰省したときに、家族と一緒に群馬県で“うどん始め”をしてきました。実は昨年から食べてみたかったうどんがあったんです。それが“ひもかわうどん”。昨年、埼玉で『元祖田舎っぺうどん』のひもかわうどんを食べてから、ずーっと気になっていました。うどんとは思えない、焼く前のパイシートみたいな薄くて平べったいあのビジュアル! 一度、本場のひもかわうどんが食べてみたい…。調べてみると“ひもかわうどん”は群馬県桐生地域の郷土料理で、幅広いのが特徴、とwebに出ています。これは実家に帰省するときに寄れる! と密かに狙っていました。

実家から家族といっしょに車に乗り、向かった先は群馬県桐生市。少し離れた第二駐車場からお店に向かい、まず見えてきたのは10人以上の行列。もちろん行列の横には、今回のお目当て『ふる川』が。外で並んで待っている間にも、目の前の駐車場に車が続々と入ってきます。よく見ると地元“群馬ナンバー”以外に、つくば、大宮、所沢、水戸などのナンバーが。近県からも、このお店のうどんのために“ひもかわ遠征”してきているのでしょう。これは期待が膨らみます。

並び続けること約40分、ようやくお店の中に入れました。言うまでもなくお腹ペコペコ。何度お腹が鳴ったことか…。メニューにはズラッとうどん、そば、ひもかわのメニューがびっしり! でもここは迷うことなく「肉なすつけ汁」(810円 税込・以下同)を「ひもかわ」(110円)で。待っている間もとどろき続ける我がお腹。あぁ待ち遠しい…。

とうとうご対面。待ってました! なんなんでしょう、このつややかなフォルム…う、美しい! 噂には聞いていたけど、とてもうどんとは思えません。うどんを箸で広げたり持ち上げたりして、まずは目で堪能。まさに“インスタ映え”うどんです。そうして見とれてる間にもお腹はグーグー鳴っているので、さっそく食べましょう。

まずはうどんだけでいただきます。でも、どこから食べたらいいのかわかりません。ちょっと格闘した後、端からかぶりついてやっと口に入りました。塩気は少なめで、食感はつるつるのモチモチ。見た目はインパクト大だけど、味は淡泊で控えめです。とにかく箸が滑るので、口に入れるまでが大変。うどんを広げたままでは口に入らず、もったいないけど、うどんをクシャッとたばねてやっと食べられました。口に入れたら、ひたすらモグモグ…。すするなんてもってのほかです。とにかくはじめての食感。今風の言葉で言うと“新食感”ってやつでしょうか。

次におつゆにつけて。ダシのきいた濃いめのおつゆに、ねぎと、豚肉と、なす。やわらかくて肉厚のなすに、ちょうどいい歯ごたえを残したねぎ。そこに食べごたえのある豚肉がマッチしています。これにひもかわをくぐらせて食べると、うん、おいしい! 素朴な味のうどんが濃いめのおつゆといい感じになじみます。ただ、うどんが幅広なぶん、おつゆが服に跳ねやすいのも特徴。白い服は着てこないほうがいいかもしれません。お願いすれば紙エプロンももらえますよ。

家族で来たからこそ堂々とできる“ひと口ちょうだい”。ということで、「カレー南蛮ひもかわセット」(1,020円)や「もりひもかわ」(660円)もいただきました。それぞれ個性があってどれも美味。でも個人的にはやっぱり「肉なすつけ汁」がいちばん好みでした。ボリュームもあってお腹も満たされ大満足! メニューが多いから、何人かで来てちょっとずつ違うメニューを食べるのもいいと思います。これにて今年の“うどん始め”完了! ごちそうさまでした!


●SHOP INFO

店名:めん処酒処ふる川 暮六つ 相生店
住:群馬県桐生市相生町2-735-15
営:11:00~14:00(L.O.)17:30~23:30(L.O.)
ランチ営業、夜10時以降入店可、日曜営業
休:月(祝日の場合は営業、翌火曜休み)
元旦、2日から営業
●著者プロフィール
取材・文/境みなみ
北関東出身、東京在住。ベンチャー系IT企業で営業から事務までやらされている現役アラサーOL。好みのタイプは讃岐うどん! なんだけど、なかなか聖地・香川に行けないのがもっかの悩み。でも、そんなうどん欲を満たしてくれる、早くて安くて美味しくて、ちょっと自慢したくなるお店は東京にもけっこうあるんです。そんな日本のソウルフード「うどん」に魅せられ、今週はどこに行こうと考えるのが一番の楽しみです。