一躍有名になった名物の「オムライス」を実食!

『らすぷーる』のオムライスは3種類ありますが、名物なのが「らすぷーる風オムライス」。これまで『マツコの知らない世界』や『ウラ撮れちゃいました』など、様々なTV番組にも取り上げられ、舌の超えた芸能人たちに絶賛されてきたそう。
筆者はあえてどんなオムライスなのかを調べずに注文したので、テーブルに置かれた料理を思わず二度見しました。

見た目も香りもお好み焼きやオムそばのよう。老舗の洋食屋の名物オムライスなら味を極めたこだわりの王道オムライスが出てくると思っていたので、これは意外でした。
食べてみると、やはりお好み焼きの味に近く、不思議な感覚。実際にお好み焼きソースを使っているそうですが、少し甘めでライスやたまごとよく合います。たっぷりかかったかつお節の削りたてのような濃い風味は、オムライスを一層、和風な味わいにしています。
卵の存在感がやたら強いと思ったら、なんと中のライスにも卵が絡めてありました。

オムライスの中も卵ライスと、卵尽くしです。「卵とライスを混ぜ合わせ、一度炒めます。この時に、しっかり火が通った状態と半熟、両方の食感を楽しめるよう火を通しています」とお店の方。
卵にもこだわっており、創業50年の老舗たまご屋から直接仕入れている「鳳凰卵(ほうおうらん)」を使っているそう。この卵は地下水を使い、すりつぶしたゴマや漢方薬を混ぜた最高の飼料で飼育された鶏の卵で、甘みとコクが特徴。その貴重な卵を、1つのオムライスに3個も使っているのです。なんとも贅沢!
![[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2023/10/20231029-rasubur06.jpg)
たっぷりと使われた卵のおかげで、見た目以上にお腹いっぱいになります。正直なところ、オムライスが運ばれてきた際は「意外性と話題性か……」と思いましたが、大きな間違いでした。
計算され尽くされた食材のバランス、食べる人を楽しませるために手間をかけた焼き加減、使われている食材、どれをとってもこだわりを感じ、話題性と意外性、味のクオリティ、全てを兼ね備えた一品でした。
千円でお釣りがくる! 働く人の胃袋を支えるコスパ抜群ランチ

お昼時には列ができることもあるという人気のランチメニューは3種類あり、どれも990円。吉祥寺のど真ん中で1000円以下でランチセットを食べられるのは嬉しいですよね。
この日の日替わりランチは「チキンソテー和風ソース」。たっぷりの新鮮な野菜に大きなチキン、多めのライスがセットになっていました。表面がカリッと焼かれたチキンは香ばしく、ジューシー。ソースは爽やかな酸味と玉ねぎの優しい甘さが良い具合に調和し、チキンはもちろん、ライスにもよく合います。
さすが老舗洋食屋のランチ。本来なら1500円取っても誰も文句を言わないような味なのに、良心的です。
美味しい料理に、落ち着いた空間、長く働いているであろうスタッフの皆さんの心地よい接客。人に教えたくない自分だけの隠れ家にしたいような場所でした。賑やかな吉祥寺でちょっと一息つきたい時に、ぴったりの洋食屋『らすぷーる』。筆者も常連になりそうです。
(撮影・文◎佐々木舞)
●SHOP INFO
らすぷーる
住:東京都武蔵野市吉祥寺本町1-11-5 コピス吉祥寺B館
営:11:30~21:30
休:不定休