こってりカレーとはどんな味?

東京で「こってりカレー定食」を出しているのは高円寺店と中野店しかありません。というわけで、目指すは筆者がいつも行っている『天下一品 高円寺店』。
天一に行くのは実はけっこう久しぶりだった筆者。なので「こってりカレー」に加え、今年1月に登場して何かと話題の「こってり天津飯」も食べてみようと思い、友人も誘って高円寺に向かいました。

席に案内され、筆者は「こってりカレー定食」(1520円)を、友人は「こってり天津飯定食」(1260円)を注文しました。待つことしばし。最初に登場したのが、今回の目的である「こってりカレー定食」です。

「こってりカレー」の丼ぶりは、ラーメンよりひと回り小さめ。味付け卵半個、こってり唐揚げ1個、さらに豚トロチャーシュー2枚、にらニンニクがトッピングされています。ただ、ビジュアルを見ただけでは、カレーライスなのかどうかイマイチわかりません。なにしろ見た目がこってりスープにものすごく似ているからです。
兎にも角にも、れんげを沼にズブッと差し込んでみると……スープにまみれたご飯がぬるっと登場。これは紛れもなくカレーライスです!

そして食べてみると、ちゃんとこってり味。そこにほのかなカレー風味。でも辛くはありません。そして想像以上にまろやかです。うーん、おいしい! この味、どこかで食べたことがあるような気がします。
友人にも食べさせて感想を聞くと、「町中華の黄色いカレーに似てる!」とのこと。そうなんです。昔ながらの小麦粉や片栗粉でとろみをつけたカレーになんとなく似ている。でも、これは粉由来のとろみではなく鶏ガラと野菜を丹念に煮込んだことによるとろみです。だから、味にものすごく深みがあります。
そして、特筆すべきはトッピングのにらニンニク。これが、このまろやかでマイルドなカレーを、ピリッと引き締めてくれるのです。さらに卓上の赤い「ニンニク薬味」を入れると、マイルドなこってりカレーに辛味が加わり、さらに旨い! それこそ、飲むように食べてしまいました。いやー、なるほど、天一がカレーを作るとこうなるのか、としばし感動。
続いて、「こってり天津飯」も食べてみます。

天下一品の通常の天津飯には甘いタレがかかっていますが、この「こってり天津飯」には、その名の通りラーメンにも使われるこってりスープがかかっています。そして具材はふわふわの卵、青ネギ、カニカマ、タケノコ。
食べてみると、こってりスープとふわふわ卵の相性がめちゃくちゃ良い! ラーメンにはない中華要素が加わり、ものすごく美味しいです。さらに卵とこってりスープを吸ったご飯を一緒に食べると、旨いのなんの。
このこってり天津飯、これまで全く食べたことがない新しい味。この1品だけで店をやっても繁盛しそうだと思うくらいのウマさです。

というわけで今回は天下一品の新しいメニューを2つ食べてみましたが、こってりスープがいかに傑作であるかを改めて思い知らされました。カレーは全国4店舗でしか味わえませんが、お店で提供していないところでも、オリジナルのレトルトカレーを売っているところも。未体験の人はぜひお試しあれ!
(撮影・文◎土原亜子)