「ツイン・ピークス」新シリーズ開始! クーパー捜査官はワインがお好き!?

カイルの造る赤ワインは専門誌でも高評価!

「ツイン・ピークス」新シリーズ開始! クーパー捜査官はワインがお好き!?

 自身のワイナリーを所有することでも知られているカイル。東京で開かれた記者会見の場で、応援に駆けつけたタレントにプレゼントしたのも正真正銘、彼が造ったワインだった。

 カイル・マクラクランはアメリカ・ワシントン州ヤキマ生まれ(架空の街ツイン・ピークスはこのワシントン州にあるという設定だ!)。900以上ものワイナリーがあるワシントン州の中でも、ヤキマ周辺はワイン産地として特に名高い。そんな環境で育ったカイルは青年時代から、自然にワインと触れる機会を多く持っていた。1983年に初めてデビッド・リンチ監督と「デューン/砂の惑星」のカメラテストで会ったときにも、ワインの話で意気投合したという。

 自分の結婚式で生まれ故郷のワインを振る舞いたいと思いつき、コンタクトを取ったのが地元有数のワイナリーである「ダンハム・セラーズ」のエリック・ダンハム。そして2005年、「ダンハム・セラーズ」とコラボレーションして、ワシントン州ワラワラに「pursued by bear」という名前のワイナリーを所有することに。このカスケード山脈の東側にあるワインカントリーと呼ばれる一帯は、肥沃な大地と太陽が降り注ぐ乾燥した気候で、ワイン栽培には最適と言われている。

「まず僕が『シャトー・ランシュ・バージュ』のようなフランスの赤が好きだということ。それにこの土地では、赤の方が魅力的な味が生まれるから」ということで、カイルが造るのは赤が2種類。この2本はいずれも辛口評価で知られるワイン専門誌「WINE SPECTATOR」で90点以上の高評価を得ている。加えてロゼも1種類。「南仏の街・バンドールで作られているような上品なロゼを造りたいと思ったんだ」と、世界の味を隈なく試飲しているワイン愛好家としての顔ものぞかせた。

 なかでも注目は2008年に息子が生まれたのを記念して造った「baby bear」。シラー100%の赤で、通常より小さめのフレンチオーク樽を使い、32ヶ月間、樽熟成させている。「濃厚な香り、余韻がとても長い」、「バニラやバターを思わせる芳醇な香りと味」、「とてもアメリカらしいワイン」、「美しい色は『ブルーベルベット』(注・1986年にカイルが主演したデビッド・リンチ監督の映画)じゃなくて、ルビーベルベットですね!?」などと、インタビューの場にいたワイン通たちを大いに唸らせた。

 ワイナリーを所有する単なるオーナーとしてだけではなく、味の決定にもカイルは中心的な役割を果たしている。
「熟成期間や味の決定などにも積極的に関わっています。まだまだ勉強しながらですが、試飲を幾度も繰り返し、どんな料理の味も邪魔をしない、丁度いいバランスを探るんです。良き指導者であるエリックと出会い、ワシントン州最高レベルのワイナリーと組めて、僕は本当にラッキーでした」。

「ツイン・ピークス」新シリーズ開始! クーパー捜査官はワインがお好き!?
*webサイト、ニューヨークのUnion Square Wine Shopなどで購入可能。pursued by bearUnion Square Wine Shop