創業11年目を迎えた新丸ビルの7階フロア「丸の内ハウス」は仕事帰りのOLやサラリーマンが集う、丸の内きっての夜遊びスペース。その一角に、東京で育てられた食材を使った和食店がお目見えした。食都・東京の玄関口にふさわしい、新しい和食店をご紹介。
新丸ビル7階の「丸の内ハウス」はユニークな飲食店やバーが集まるレストランゾーン。東京駅丸の内駅舎が目の前に見えるテラスがあり、仕事帰りのOLたちにはもちろん、観光名所としても人気のフロアだ。
先月末、その一角にオープンしたのが「東京和食 文史郎」。「地産地消」をテーマに東京産の素材をできるだけ取り揃え、新しい和食のスタイルを提案している。
例えば、一見、普通の野菜ディップに見える皿に載っているのは、すべて東京産の野菜。全国の野菜を扱ってきた料理長・平野文史郎氏自身、こんなに身の締まったキュウリや甘さのしっかりした人参が都内で栽培されていることに驚いたという。また、看板メニューの「東京とまと肉じゃが」に使われているのは、最先端の栽培法に日々取り組む日野市の農家で作られているトマト。その味わいを壊さないよう、そして、じゃがいものホクホクとした食感も生かせるよう、あえて短時間、さっくりと煮て仕上げている。
「東京の玄関口であるこの場所は、全国はもちろん、全世界からの人々が訪れる場所。そこで、東京産の食材のおいしさをもっと知ってもらえるような発信をしていきたい」と料理長。
ありきたりのメニュー構成では終わらない、味のひと工夫も魅力的だ。海老真薯にはレモンバタークリームソースを合わせたり、〆のお茶漬けには雲丹のクリーム出汁が使われていたり。新しい味の発見は、食事の席の会話も弾ませる。
日本酒も「江戸開城」、「丸眞政宗」など東京産の銘柄が5種類、焼酎も八丈島の「青酎」、新島の「嶋自慢」など「ザ・東京」の品揃え。全国の銘酒と飲み比べるのも楽しい。
働く場所、生活の場所としてだけではない、東京の魅力を再発見できそうだ。
(取材・文◎大滝美恵子)
●SHOP INFO
店名:東京和食 文史郎
住:東京都千代田区丸の内1-5-1 新丸ビル7F
TEL:03-5220-2351
営:11:00~26:00、金曜・祝前日~28:00 日曜・祝日~23:00
(ランチ11:00~15:30、土曜・日曜・祝日~16:30)
休:なし(ただし、1/1及び法定点検日は除く)
http://tokyowashoku.com