
とある平日の昼間、新宿駅をふらふら歩いていたら「日本初のおむすびケーキ」「あっという間に4万個販売!」という派手な宣伝コピーが踊る期間限定ショップを見かけました。「インスタ映えNo.1」とか、「大阪でバズった」などと書いてあります。

スマホ利用率が85%を越えたといわれる2019年、こうしたSNS用語が多用されるのは仕方ないにしても、こと、食べ物の場合、見た目はともかく「本当に美味しいの?」という疑問がぬぐえません。
そもそも「おむすび」と言えば日本人のソウルフード。美味しい米、水、塩、海苔など、日本ならではの食材と、丁寧な仕事によって生み出された材料のすべてが、手のひらで結ばれてこそ美味しい……。そんなおむすびをケーキにするなんて…などと思いつつ、ショーケースに近づいてしまいました。ショーケースに陳列されたそれは、もう、おむすびそっくり!

ですが、種類は梅やおかか、ツナマヨではなく、モンブランやグリーンティー、チーズケーキなど、全部で9種類。どれも1個432円。けっこう高い……。しかも専用の箱は別料金で、110円。つまり、おむすび3個を箱入りで買うと、なんと合計1406円もするのです。
コンビニのおむすびなら、500円もあれば3つ買ってもおつりがきます。「いい値段するなぁ」と思って眺めていたのですが、訪れるお客さんたちは、ためらうことなく、3個、6個、9個と大人買いしていくのです。しかも若い人だけではなくご年配の方々も。みんな、どうしちゃったんだ?