強いパンチに対して意外とあっさりした口当たりで、一度食べたら忘れられない味

作り方はいたって簡単。特製タレを器に注ぎ、2食分のスープを鍋にあけ、こげないようにかき混ぜながら温めるだけ。2種類ある麺はそれぞれ茹で時間が違いますが、適性の秒数を沸騰した鍋で茹でるだけです。スープと麺を合わせ、さらに前述のうまそうなトッピングを添えれば完成です。というわけで、2食分を作ってみました。
いずれもスープ・トッピングの構成は同じで、麺だけが違います。

まず、かなりの粘度があるスープは、従来のラーメンスープとは全く違うもので、すすってみるとうなぎ特有の強いパンチがあります。それでいて、どことなく甘い印象があり、合わせられたゆずの効果もあり、見た目よりもずっとあっさりした印象も抱きました。

太麺のほうは、この強いスープが麺にからまり持ち上がってくる感じで、実に美味。また、細麺のほうはパツっとした麺のコシが強いスープに負けておらず、こちらもうまい。
甲乙つけがたい2つの麺ですが、それぞれトッピングとの相性も抜群です。これまでに味わったことがないほど独特のスープの力強さと合わせて、一度食べたら絶対に忘れることができない味のように思いました。

また、『大塚うなぎ宮川』では山椒をくわえても旨いとのことで後半でかけてみましたが、これがまた味がしまる! うなぎの味をラーメンで味わえるという斬新でクセになるような味でした。
うなぎラーメンは、言わば『濃厚あっさりラーメン』!?

うなぎ通、ラーメンマニア双方を唸らせる勢い十分のうなぎラーメン「極うなそば」、どんな経緯で考案されたものなのでしょうか。『大塚うなぎ宮川』代表の八馬誠さんに聞きました。
「これまで『うなぎの頭』は捨てざるをえませんでしたが、私が元々修業していた日本料理店が大切にしていた『材料を捨てずに使い切る』といった考えがあり、どうしても『うなぎの頭』を捨てることに抵抗がありました。そこで、この『うなぎの頭』をどうにか美味しくしてお客さまにご提供できないかと考え様々な料理を試しました。その中で考えついたのが『極うなそば』というものです。
研究に2年の月日を費やし完成しました。うなぎの出汁は、とても淡白でこれだけでは物足りません。そこで、鶏ガラ、干し貝柱、香味野菜などを加えることでラーメンスープに転じました。これにより、うなぎの旨みとコラーゲンがたっぷり詰まったパンチあるスープが完成しました。とろみがあり、一見濃厚そうにも見えますが、食べてみると、意外とアッサリしていて食べやすいものです。いわば『濃厚あっさりラーメン』をキャッチフレーズにしても良いかもしれません。
実際に食べられた方からはほぼ100%『美味しい』と言っていただいています。濃厚だけど、あっさり、それでいて良い意味での中毒性もある……こんな全く新しい味、ぜひ一度召し上がっていただければ幸いです」(『大塚うなぎ宮川』八馬誠さん)
人生初の味わいに衝撃を覚えた、このうなぎラーメン「極うなそば」。同時に忘れられない味でもあり、定期的にいただきたくなる不思議な病みつき感も抱きました。通販では、うなぎとのセット販売もあります。ぜひ一度、この全く新しい味を食べてみてはいかがでしょうか。
(撮影・文◎松田義人)