富士山の四季を表現したおはぎ

『おはぎ屋 もともち』の看板商品とも言える一品が、「富士の春夏秋冬~しき~」。富士山の四季を表現した手のひらサイズのおはぎは、まさに宝石のような美しさ。どのおはぎもサラリとした上品な甘さで、奥深い味わい。もち米は岩手県産のヒメノモチ、小豆は北海道産の大納言小豆を使用するなど、素材へのこだわりも窺えます。
テイクアウトも可能ですが、今回はイートインスペースにて、円窓から見える富士山を眺めながら味わうことにしました。

一つひとつ、味わっていきましょう。
「春」は宇治抹茶を練り込んだ白花豆の餡に抹茶を振りかけ、新緑の富士を表現しています。桜の花の塩漬けは、新緑に映える満開の富士桜を彷彿とさせます。「夏」は大納言小豆を使用したこし餡に、炒った黒ごまをまぶして夜の山肌を表現、添えられた金箔で月明かりを演出し、幻想的な姿を想像させてくれます。
紅葉と実りの「秋」は黄粉と黒ごまで金色の山肌を、クコの実と胡桃で実りを表現。一年で一番美しい新雪の富士を望める「冬」。表面にはココナッツパウダーが振りかけられ、中には栗の甘露煮が包まれており、冬の寒さを和ませる味わいに仕上げています。
母親の味から日本の心を伝える名品へ
![四季折々の富士山が見える円窓は絶好の撮影スポット [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/06/20250629-ohagi06.jpg)
「富士山の春夏秋冬を五感で味わい、日本の魅力を実感してもらいたい」と語るのは、店主の本持美智惠さん。穏やかで優しい口調ながらも、一本芯の通った強さを感じました。しばらくお店の様子を見ていると、訪れるお客様の多くがインバウンド客。言葉は分からなくても、おはぎを味わったその表情からおもてなしの心が伝わってきました。
河口湖まで行くことが難しいという方は、お店のホームページから購入することができます。富士山の春夏秋冬をぜひ、自宅でも味わってみて下さい。
(撮影・文◎橋田 直幸)
●著者プロフィール
橋田直幸
静岡県出身 2級フードアナリスト。静岡県及び山梨県における環富士山地域の食情報を発信するグルメインフルエンサー。吉田のうどんについては特に造詣が深く、「吉田のうどんマイスター」としても活動中。また、料理に対する知識と経験を活かし、食のイベント支援やご当地食材を使ったレシピ監修も手掛ける。
https://www.instagram.com/naoyuki_glorious20/
●SHOP INFO
おはぎ屋 もともち
住:山梨県南都留郡富士河口湖町船津3628-5 2F
TEL:0555-73-8370
営:4月〜11月 11:00〜18:00
12月〜3月 11:00〜17:00
休:水曜・木曜
https://ohagiyamotomochi.com/