巨大かきあげと蕎麦が最高にウマい

この巨大サイズのかき揚げ、まず食感が秀逸なんです。外はカリッ、中はふっくら。しかも衣の中は、卵のフワフワ感があり、食感も軽くて、プリップリのエビがこれでもかというほど入っていて、その塩気も旨い。だから天つゆをつけなくても十分に美味しいんですよ。

単品もいいですが、実は私は「かき揚げ天重」の、おツユにくぐらせたタイプのかき揚げも好きで、両親に「どっちも食べる」と言って、よく呆れられていました。
そして、この巨大かき揚げと一緒にいただくのは、もちろんお蕎麦。『安曇野』さんのお蕎麦は、純国産の石臼挽きの最高級の蕎麦粉を使用しており、「せいろ」はみずみずしく、舌触りも香りも最高です。

ちなみに、諸説ある年越し蕎麦を食べる理由の一つに、「蕎麦は切れやすいことから、今年一年の厄を断ち切る」という意味があるそうです。今年も最後に美味しいお蕎麦と巨大なかき揚げを食べて「来年は良い年になりますように」と祈りながら、年の瀬を過ごしたいと思います。
(撮影・文◎土原亜子)
●著者プロフィール
荒川治
東京都内在住のタクシー運転手。B級グルメ好きが高じて、現職に就き、お客さんを乗車させつつ、美味い店探しで車を回している。中年になってメタボ率300%だが、「死神に肩をたたかれても、美味いものを喰らって笑顔で死んでやる」が信条。写真検索で美味しそうなモノを選び、食べに行って気に入ればとことん通い倒す。でもじつは、自分で料理を作ることも好きで、かなりの腕と評判。