風情たっぷりの長瀞駅からスタート

長瀞は、池袋からは西武池袋線と秩父鉄道に乗り2時間弱、熊谷からは秩父鉄道で50分弱。都心からは日帰りで行ける場所にあります。レトロな駅舎はフォトジェニック。駅や線路周辺では運が良ければ、石灰石の採掘がある秩父ならではの石灰石輸送列車や、SLパレオエクスプレスも見られるかもしれません。
今回は、長瀞駅から三峯神社や秩父神社と並ぶ、秩父三社のひとつである「寶登山神社」へと向かいました。
まずは宝登山麓にある寶登山神社の本殿にお詣り

寶登山神社は、火災盗難除けから交通安全、商売繁盛、金運招福のご利益があると言われています。
昔々、山中で山火事にあい、山犬に救われたことから山の神と火の神を祀り、「火を止める山」として「火止山(ほどさん)」になりました。山犬は、オオカミの神様・大口真神(おおくちのまかみ)のお使いだったそうな。本殿へ詣でたら、奥宮へも行ってみたくなりませんか? 奥宮は宝登山の山頂にあるので、さっそく登っていきましょう!
初心者にもおすすめ! 奥宮を目指し宝登山を登ってみよう

長瀞駅から登山道へ入ると、くねくねとした砂利道を1時間ほど登っていきます。平坦な歩きやすい道。スギやヒノキの人工林に加えて、コナラとクヌギの林が楽しめますよ。夏は木々の緑が夏の強い日差しに透けて美しい季節です。
一方で、虫もいますし、夏の低山は暑さが険しいため、夏場は虫や熱中症対策を念入りにして登ってくださいね。ロープウェイで山頂付近まで簡単にアクセスすることもできます。
汗をかきつつ、奥宮へ詣でて絶景を楽しむ
![奥宮。神域のため犬の散歩禁止だそう [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/07/20250720-gatoro05.jpg)
汗を拭き拭き登りきると、ロープウェイ乗り場や蝋梅(ろうばい)園の先に奥宮があります。神域だからか緑に囲まれているからか、空気が澄んで涼しい場所。浄化された気持ちになりました。

奥宮で注目して欲しいポイントのひとつが、狛犬がオオカミだということ。スラリとした体躯でかっこいい姿にほれぼれします。秩父はその昔、オオカミが生息していた地で信仰の対象でもありました。

また山頂付近からは、秩父の町並みと遠くの武甲山や他の山々を見渡せます。天気が良いと、石灰の採掘で削られつつも堂々とした武甲山の姿がくっきり。絶景を見るだけで登った甲斐があります。
7月7日以降は山頂付近のテラスも使用できますが、まだこの時は絶賛工事中でした。

1月の半ばから3月にかけて、山頂周辺の蝋梅(ろうばい)園では、黄色い花が楽しめます。蝋梅の季節に山頂に辿り着くと、上品な蝋梅の香りが漂い、辺り一面に黄色の花が咲き乱れ見事。他にも、福寿草、梅、ツツジやしゃくなげを楽しめる山です。