鶏の滋味が光る奈良駅そばの泡系白湯ラーメン

2024年2月に奈良市内にオープンした『鶏next』の店主は、奈良県内の超有名店のご出身(気になる方はネットで調べてください。すぐに分かると思います)。
1杯にかける真摯な姿勢が県内の同業者にも届いたのか、現在、木曜・金曜の両日は、『豚CHIKI next』として、奈良を代表する実力店『ラーメン家みつ葉』とのコラボラーメンを提供。開業からまだ日が浅いにもかかわらず、大御所『みつ葉』から認められるという快挙を成し遂げている。
![木曜・金曜の両日は、『豚CHIKI next』として、奈良を代表する実力店『ラーメン家みつ葉』とのコラボラーメンを提供[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/04/20250505-naramatome17.jpg)
現在『鶏next』が提供する麺メニューは、「ChickenBlack」、「ChickenWhite」、「Chickenつけ麺」の3種類。初めてならば、券売機筆頭メニューである「ChickenBlack」のオーダーをオススメしたい。そのスープは、鶏の滋味を前面へと押し出しながらも、豚のうま味とコクが「土台」として味わいの中心にどっしりと鎮座する盤石の味わい。

「泡系白湯ラーメン」の中には、スープ自体の構成は二の次で、スープを泡立たせることのみに意識が向いたものも少なくない中、同店のそれは、スープに用いる素材の魅力をクローズアップすることに細心の注意が払われており、「泡」は、スープの食感をより豊かにするためのギミックのひとつと言った位置付け。
塩味も過不足のない塩梅に抑えられ、食べ心地は、レンゲを持つ手が止められないほど良好だ。鰹等の魚介で作られた香味油とスープとの相性も申し分なく、両者相まって、“色気”のあるうま味をつくり出している。
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●著者プロフィール
田中一明
「フリークを超越した「超・ラーメンフリーク」として、自他ともに認める存在。ラーメンの探求をライフワークとし、新店の開拓、知られざる良店の発掘から、地元に根付いた実力店の紹介に至るまで、ラーメンの魅力を、多面的な角度から紹介。「アウトプットは、着実なインプットの土台があってこそ説得力を持つ」という信条から、年間700杯を超えるラーメンを、エリアを問わず実食。47都道府県のラーメン店を制覇し、現在は各市町村に根付く優良店を精力的に発掘中。