味わいが複雑なのにフレッシュでコクがあるカレー

待つこと数分。まずは「特製ビーフカレーライス」がサーブされました。すでにカレーからは、複雑ないい香りが漂っており、食欲が湧いてきます。さっそくカレーをご飯にかけていただきましょう。

カレーをグレイビーボート(銀色の入れ物)からご飯にかける瞬間、いい香りが鼻腔を刺激してきましたが、さらに食べてビックリ! スパイス感と牛肉の素材の旨みが複雑に絡みあった、過去に食べたことがないほどの美味しさです。具材のゴロゴロ感も十分、これは旨い!
基本ベースは欧風カレーですが、味わいが単調でなくとても複雑。どこかフレッシュな印象さえあります。言うまでもなく煮詰まり感などはありません。それでいてコク深いというのは、一体どういうことなのでしょうか。
一般的なハヤシとは似て非なるもの!ヤミツキ感がすごいハヤシライス

あまりのカレーの美味しさに感動しましたが、続いて「特製ビーフハヤシライス」もサーブされました。よくある深い茶色のハヤシではなく、オレンジがかっています。そしてどことなくオイリーな印象です。

こちらもカレー同様にフレッシュな味わいで見た目よりもずっと軽い口当たりにも関わらずコク深く、何度もスプーンをすくいたくなるようなヤミツキ感があります。これまた過去イチのハヤシで、他では絶対に味わうことができないものだとも思いました。
カレー粉から作るという尋常じゃない手間のかかったカレーだった

「『有馬カンツリー倶楽部』のカレーがヤバい!」説は本当で、カレーだけでなく「ハヤシもヤバい」ことがよくわかりました。このカレー、オーバーではなく、ある意味では本当に「日本屈指の欧風カレー」と言って良いのではないかと思いました。
聞けば、ここ『有馬カンツリー倶楽部』が開業した63年前から続くレシピで、現在の6代目料理長まで守り抜かれた味なのだそう。興奮して、その6代目料理長、花森友明さんに話を聞いてみることにしました。
「カレーはまず、玉ねぎなどを炒めて4~5日かけていったんカレーのルーにします。それをカレーパウダーと混ぜて一度乾燥させた後、カレー粉にするんですね。それとは別にカレーソース用の出汁を取り、このカレー粉と合わせてカレールーにしてお出ししています。先代から受け継がれた作り方を引き継いでいますが、とにかくバランスを大事にしています」(『有馬カンツリー倶楽部』花森シェフ)
また、一般的な洋食店のそれとは似て非なるハヤシについても聞きました。
「町の洋食屋さんのハヤシも美味しいですし、どっちが上で下だというわけではありませんが、ここでは日本人の舌に合いバランス良く味わっていただけるように作っています。それがお客さまに伝わっていただければ本当に嬉しいですし、いつも『美味しい』と思っていただけるように、これからもがんばっていきたいと思っています」(『有馬カンツリー倶楽部』花森シェフ)
現地に食べに行けない人はレトルトもオススメ

『有馬カンツリー倶楽部』のカレーの旨さは本当でしたが、問題は距離。車でないと行きにくい『有馬カンツリー倶楽部』。冒頭で触れた「全国にこのカレーのファンがいる」とはどういうことでしょうか。それは昨年発売した『有馬カンツリー倶楽部』のカレーのレトルトで、これがインターネットの口コミなどで広まり、一時は品切れが続く状態だったそうです。また、この支持を受けてハヤシのレトルト販売もスタート。さらに注文が増えているとのことです。
調査結果:『有馬カンツリー倶楽部』というゴルフ場のカレーが旨すぎてヤバいのは本当だったが、ハヤシも同様にうますぎた!
もちろん、これらのレトルト、筆者もお土産に買って帰りましたが、レストランで食べた味と遜色ない味わいでした。神戸エリアにお住まいの方は、お問い合わせの上『有馬カンツリー倶楽部』のレストランまで直接食べに行くと良いと思いますし、アクセスしにくい方はレトルトを通販で買ってみるのも良いと思います。ただし、レトルトは時期によって在庫切れがあることもあるので、その点は『有馬カンツリー倶楽部』へお問い合わせください。
とにかく『有馬カンツリー倶楽部』のカレーがヤバいのは本当でした。合わせてハヤシも食べてみてほしいです。これまで食べた味よりも、何歩も上の味を楽しめるはずですよ。
(撮影・文◎松田義人)
●SHOP INFO
店名:有馬カンツリー倶楽部
住:兵庫県三田市中内神南山841
TEL:079-565-2111
営:7:00~17:00
休:火
http://www.arimacc.jp/restaurant/post-16363-2