前モデルから引き続き蒸気炊飯方式を採用

BALMUDA The Gohanは3合炊きの炊飯器で、価格は税込4万9500円。製品名は従来モデルを継承しており、内部構造や温度制御を刷新しています。また、従来モデルとはデザインも変わり、かまどのような見た目に近付いているのも特徴です。

また、従来モデルは、正直言って天面に書かれた文字やディスプレイの文字が少し見づらい印象がありました。しかし、新モデルは文字が見やすく、予約時間はダイヤルを回して設定する仕様に。これだけでも使いやすさが大幅にアップしています。

この炊飯器の最大の特徴となるのが、蒸気炊飯を採用している点です。内釜と外釜の2つの釜を使って炊く仕様で、外釜に入れる180mlの水を加熱することで発生する蒸気の力で炊飯します。

内蓋、内釜、外釜は丸い洗いが可能で、構造がシンプルなのもBALMUDA The Gohanのいいところ。圧力IHの場合は細かいパーツの手入れも必要になることが大半ですが、これだけパーツが少なければ日々の手入れがストレスにならないのも◎。

蒸気で炊飯するメリットは、釜の側面だけでなく全体に熱を伝えることができ、釜の水を沸騰させる必要がないので米の粒立ちが良くなること。また、圧力IHは甘みやモチモチ感を引き出すのに対し、蒸気炊飯は米のしゃっきり感が出るのも特徴です。
さらに、新モデルでは外釜を厚くし、蒸気孔のサイズを変更したことで、ごはんの香りや旨みも引き出せるようになっているそうです。
ごはんの粒立ちの良さと旨みは冷えても健在

BALMUDA The Gohanには、白米/白米早炊/玄米/おかゆ/炊き込みの5種類のモードがあります。まずは「白米」モードで炊いてみることにしました。炊飯時間は白米2合で55分。スペック上では0.5~3合で50~65分となっていました。
炊き上がったごはんのフタを明けてびっくり。これまでと同じお米を使っているにも関わらず、米の粒立ちがケタ違い! また、ごはんの香りもしっかり感じられ、リニューアルというだけでここまで変わっているのか、とかなり驚きました。
実際に食べてみると、従来モデルで炊くごはんはあっさりしていたのですが、新モデルではお米の甘みが感じられつつもしゃっきりした食感で、“万人受けしそうなごはん”という印象です。
筆者も以前は圧力IHで炊いたごはんを食べていたので、従来のBALMUDA The Gohanを使い始めた頃は、甘みや旨みに少し物足りなさを感じていたのですが、今回のモデルはそうしたお米の良さも引き出しており、純粋に「おいしい」と感じました。

粒立ちのいいごはんは、混ぜごはんやカレーとの相性も抜群。今回は購入時にもらえるレシピ集を参考に「豚肉とお揚げの混ぜごはん」を作ってみたところ、出汁や煮汁が染み込みながらもベタつくごとがなく、家族にも好評な仕上がりでした。和食でも洋食馴染みやすいのが、BALMUDA The Gohanで炊くごはんの良さのひとつですね。

また、BALMUDA The Gohanといえば、「冷めてもおいしい」という点も忘れてはいけません。夜炊いたごはんをおにぎりにして翌朝食べてみたところ、冷やごはん特有のベタつきがなく、冷めたままなのにごはんがきれいにほぐれました。むしろ、お米の味がよりくっきりと際立つので、あえて冷まして食べてもいいかもと思ったほど。これならお弁当でもおいしく食べられそうです。

ただ、一点注意したいのが、BALMUDA The Gohanには保温機能がない点です。保温によるごはんのおいしさの減少を防ぐためにあえて省かれているのですが、炊き上がり後1時間以内に食べきれない場合は、おひつへの移し替えや、冷凍保存が推奨されています。