
秋葉原といえば「メガ盛りの聖地」。肉の塊や、増し増しのラーメン、鍋サイズの洋食、ゴハンお代わりし放題、大盛りが追加料金無料でとんでもない量とか。もぉもぉ、胃袋が外付けで取り換え可能だったら、食べ歩きして楽しみたいほど和洋中バラエティ豊富。
今回紹介する『松月庵』は、普段は近所のサラリーマンや電気街で働く人がランチを食べに来るような地元密着型の蕎麦店。観光客目当ての店ではないのにも関わらず、メガ盛りメニューがあるんです。

店に入り、席についてメニューを見ると、「メガもり」(1000円)や「メガ冷やしたぬき」(1000円)、「メガたぬき」(950円)など、「メガ」がつくメニューが。そのほか、もりそばとカツ中の「カツ重セット」(1200円)やもりそばとすき焼き重の「すき焼きセット」(1150円)などがあり、セットもかなりボリュームがありそう。
オススメを聞いてみると、「これからの季節なら、メニューには載っていないけれど、『メガ盛り鴨せいろ』がオススメですよ」と店主。ということで、メガ盛り鴨せいろを注文! 出てくるのを待ちます。

待つこと数分。目の前に出されたのは、直径35cmの巨大すり鉢の中にもりそば、そして直径26cmの丼に入ったつゆ。つゆの中の味が染みたネギの他に、刻みネギも小皿でついてきます。
計測すると、もりそばは866g、つゆは494g(ともに器の重さを除く)。トータル1360g。中々のボリュームです。

早速一口! 冷たいお蕎麦に温かいつゆ。せいろって、伸びにくいから大喰いに合っているのかも~、なんて思いながらどんどんすすっていきます。つゆは醤油がしっかりきいた、ほんのり甘さを感じる味わい。鴨から出る旨味もじんわり感じられます。そばは“6強め:4弱め”の白くて美しいそば。喉越しも良い!
「つゆはカツオやソウダガツオ、サバ節などをブレンドしています。昆布は濁っちゃうから使わないんですよ」と店主。魚介のダシの旨味、そこに鴨の旨みがプラスされて、しっかりとした味をつくりだしているんですね。

序盤はそばの先っちょだけにつゆをつけて食べ、そのうちに程よい濃さになってくるので、中盤はしっかりつゆにつけて味わっていきます。つゆそばじゃないから、伸びるのはさほど早くないものの、やはり程よい弾力を楽しめるうちに食べ切りたい! 自然と箸でつかむ量が多くなり、一気にすすると口の中いっぱいに。そばのメガ盛りって、ほっぺたの大きさ、膨らませられるかどうかも重要かも。管楽器吹いている人だと、一気にすすれるのかなぁ。
完食のアドバイスを店主に聞くと「いつもメガ盛りを頼む人は、やはり食べるのが早いですね。3分ぐらいで食べきっちゃう。だから、喋らずにスピード重視で食べるのがコツですね。普通のペースで食べていると伸びちゃうからね」とのこと。ちなみにいつもメガ盛りを注文する人は、ごく一般的な体型で、どちらかというと、太い人より細い人の方が、メガ盛りを注文してさらっと食べていくそうです。

メガ盛りのメニューは、そばがなくなり次第終了。なので、3~4人で食べに行くぞ~、という場合は、事前に電話相談をするのがオススメ。以前、近くの会社のイベントで、大喰いの社員たちがそばを食べるお祭りをやった際には、店を貸し切りにして楽しんだとのこと。10人以上で店貸切可能なので、宴会やイベントなどでメガ盛りそばを味わうのもおすすめです。
ちなみに店一番人気のメニューは、もりそばorたぬきそばとミニカツ丼の「ミニカツ丼セット」(1000円)。夏場は冷やしたぬきといなりの、「冷やしたぬきセット」(850円)が人気とのこと。ミニカツ丼セットは「ミニといっても大きいので、お腹いっぱい空かせてからきてね」とのこと。
客寄せメニュー的にメガ盛りがあるお店がある中、お客さんのリクエストで10年近く前からあるという、日常から生まれたメガ盛りそば。どこかアットホームな、あたたかい雰囲気のお店でした。
●SHOP INFO

店名:松月庵
住:東京都千代田区外神田3-7-13
TEL:03-5256-1558
営:11:00~16:00、17:00~20:00、土11:00~15:30(各L.O.)
休:日曜