旬のカニ料理も。九谷焼の美しさ器、粋な女将のおもてなしに惚れる『日本料理 梶助』

1963年創業の『日本料理 梶助』は懐石料理、カニ料理和食の日本料理店として地元でも人気のお店。旬のカニ料理をはじめ、海の幸、地のものを使った加賀料理を料亭文化が感じられる空間とおもてなしの中、味わうことができます。
料亭というと、ハードルが高いと感じるかもしれませんが、小松の料亭文化は商人など町衆が利用していたもの。文化を感じながらも親しみやすさがあり、その町のことを知るならぜひ訪れたいお店といえます。
ちなみに加賀料理は京料理に次ぐ2列目の無形文化財。料理だけでなく、九谷焼などの器、設え、もてなしまで総合芸術として高く評価されているんですね。

出迎えてくれたのは、キリッと美しい和装姿で現れた女将の梶 あい子さん。テキパキと美しい所作でまず、お酒の器選びをすすめてくれました。美しい九谷焼のぐい呑みは愛らしく、どれも選びがたい。中には国宝作家のものもあり、ただ食を味わうだけではない楽しみを最初から与えてくれます。
次々と現れるのは現代九谷焼作家の器や輪島塗の器と、添えられた個性ある加賀懐石料理の数々。素敵なぐい呑みで地元の酒蔵『神泉』の「純米吟醸ブルーラベル」を地元の旬を生かした料理とともに味わうひとときは他では味わえないものです。

「先付」は金時草のお浸し。九谷焼で初めて人間国宝に認定された初代・徳田八十吉氏の器で贅沢に、滋味深い料理をいただきます。


合わせる器選びも素晴らしい。特に気に入ったのは、お造りの繊細な色合いを引き立てる薄いグリーンの器。シンプルながら素材の味わいを引き出した料理に、この愛でるような器を合わせるとなんとも美しく、楽しみが増します。
「この地域は冬場になると雪や曇りの日が多くなりますが、湿度がある気候は漆陶芸にすごく適しているんです。外にグレーの空が広がっていても器の色味で家の中に明るさをもたらし、目で楽しみながら冬を過ごす。そういった器に料理を盛ることを料理人さんは昔から継承してきていて、この地のDNAみたいなものが流れているなと思うんです」(あい子さん)
お酒と料理が進むにつれ、あい子さんの舌も饒舌に。器や料亭文化の歴史を教えてもらいつつ、会話を弾ませ、料理を味わう。かしこまることなく、小松市の気さくさに触れるひとときを過ごすことができました。
●SHOP INFO
日本料理 梶助
住:石川県小松市大和町141(小松駅から徒歩5分)
TEL:0761-22-8314
営:11:30~14:00(L.O.13:30)、17:00~22:00(L.O.21:30)※要予約
休:水曜、他不定休あり
https://www.kajisuke.co.jp/






