前代未聞のラーメン×うどんの合盛り丼の味わいとは?

入店すると、そこはカウンターのみの14席。こぢんまりしたお店です。最初に券売機で食券を購入し、後は店の奥でラーメンの載ったトレーを受け取り、食べ終わったらトレーと丼を返却する、完全なセルフサービスです。

食券を購入する際、“合盛り”を食べたい人は、まずメインのラーメンを選択します。たとえばここの名物ラーメン「伊吹いりこの中華そば」(930円)を “合盛り”にするなら、券売機の上段、右端にあるトッピングの「うどん」(380円)をポチッと押してください。

そう、ここでは「うどん」は、ラーメンのトッピングなのです。ちなみに、合盛りだと麺が多すぎるかも……と心配な人は、「合盛りうどん、中華麺少なめ」(300円)というボタンがあるので、そちらがオススメ。

さて、筆者が今回注文した「伊吹いりこの中華そば」とうどんの合盛りは合計1310円。左に中華蕎麦が流れるように美しく盛られ、右には透き通るようなうどんが配置されています。

まず、スープをひと口。ガツンと“いりこ”の強烈な風味と旨味を感じます。そこに醤油のまろやかなコクが追随。表面に浮いた油も、すっきりしていて実に上品です。
細麺タイプの中華麺をすすり上げると、どこかバターを思わせる芳醇な香りと濃厚なコクを感じます。さらに、噛むとコシがあって歯切れの良いパッツン感もある。中華そばなのに、なんとなくパスタのような洋風の雰囲気です。
続いて、気になる合盛りのうどんに行ってみます。

見た目どおり、つるんとなめらかでみずみずしく、噛むとコシがあるというよりは、白玉の如くもっちりした食感。伊吹いりこ出汁のスープがしみ込んで、非常に馴染みます。いやー、さすがうどん職人が手掛けているだけあって、ウマい!
中華そばのトッピングにうどんという初めての体験ですが、なんの違和感もなく食べられました。しかも、同じスープに浸っているのに、麺の味わいがそれぞれ全く違うという不思議な感覚!
というわけで、この前代未聞の中華そばとうどんの「合盛り」。ぜひ西新宿で試してみてください。
(撮影・文◎土原亜子)