山賊焼きを彷彿させるからあげは衣が激ウマ!

『浅草食堂 元松』は、浅草の名所・雷門から徒歩30秒ほどの場所にあります。外国人のお客さんにも人気のお店で、夜は居酒屋として利用する人も多いのだとか。
オーダーしたのは「鶏肉の唐揚げ定食」(1210円)。平べったい、トンカツのような形状ですが、れっきとした鶏もも肉のからあげです。長野のご当地からあげ・山賊焼きを思い出しました。最大幅は約16cmもあります。
芳しい香りに誘われ、さっそくひと口。衣が実に旨い! こんな美味しいからあげの衣は久しぶりかもしれません。カリッとした歯ざわりで揚げ具合が絶妙。時折シャリッとした食感もチラホラあらわれて、なんとも面白い。

肉からは旨みたっぷりの、ややとろみのある肉汁が出て、舌に張り付いてきます。衣にも肉の旨みがうまくなじんでおり、噛むほどに口の中で香ばしさのある旨みと肉本来の旨みがシャッフルされていくのがイイ。
飲み込んだあとも、その旨みが口の中に残り、消えるまでしばらくその余韻を楽しめます。このタイミングで白いご飯をかきこむ幸せときたら! 定食としては完璧です。

味変用にサルサソースが付いてくるのですが、これがまたからあげと相性が抜群! 辛さはあまりなく、ほんのりとした酸味と甘さがあります。からあげに付けるとコクが増し、味わいがグ~ンとよくなります。からあげをひと切れご飯にのせて、そこにサルサソースを軽くかけて食べてみると、これまた旨し!
まとめ

う~む、浅草にこんなからあげがうまい店が潜んでいたとは……飛び込みで発見できたのは大きな収穫でしたが、カラアゲニストとして日々「から活=からあげ探索活動」に勤しむ身としては、もっと励まねば! と志を新たにした次第です。
ちなみにこの『元松』では、夜もおつまみとしてからあげが提供されています。きっとお酒にも合うハズ。浅草を訪れたときはぜひ試してみてください。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。