日本酒のプロが厳選! 2023年の正月三が日に飲みたい「絶品日本酒」5選

最高精米で造られた優雅で力強い日本酒「千代むすび 純米大吟醸 強力30」

「千代むすび 純米大吟醸 強力30」1杯1000円、720ml 5500円
「千代むすび 純米大吟醸 強力30」1杯1000円、720ml 5500円

 トップバッターは、今回ご紹介する中で一番の高級酒「千代むすび 純米大吟醸 強力30」。鳥取県に蔵を構える『千代むすび酒造』が造る日本酒です。「30」という番号が付いているのは、60%、50%、40%、30%と、米の磨き具合を数字で表記する強力シリーズの一つだから。30ということは、シリーズで最もお米に磨きをかけて造られている日本酒ということです。

「ワインングラスで香りを楽しんでもいいですし、ゴツめの焼きものでじっくり味わうのも良い、酒器を選ばない洗練された味わいの日本酒です。香りの良さは言うに及ばず、味も普通の純米大吟醸よりしっかりめ。おつまみと一緒に、というよりも、これ単体でじっくり味わってもらいたいですね。さらに名前も“強く千代に結ばれる”という、とても縁起の良い名前なので、正月のお年賀に渡しても喜ばれる縁起の良い日本酒です」(今さん)

 しっかりした旨みに、上品な酸味が特徴の剛力というお米を、30%磨いた大吟醸。繊細な味と厚みが光る贅沢な逸品です。

新酒らしい香りに米の旨さを併せ持つ「しぼりたて純米吟醸 末廣」

「しぼりたて純米吟醸 末廣」1杯400円、720ml 1540円
「しぼりたて純米吟醸 末廣」1杯400円、720ml 1540円

 次は、福島県の『末廣酒造』の「しぼりたて純米吟醸 末廣」。新酒特有のメロンような香りに、末廣らしいバナナ系の香りが重なり、非常にフルーティーな純米吟醸です。新酒でありながらアルコール度数が15度と控えめで飲みやすく、搾りたての良さと落ち着きを併せ持った家でダラダラ飲むのに最高の日本酒です。

「繊細な味わいで、吟醸らしい香りもあるので、鯛など白身魚の塩焼きや、水ダコの薄造りなど、素材の味を楽しむ料理と相性が良いと思います。お正月のちょっと良い食材に合わせたい日本酒です」(今さん)

 搾りたてのお酒といえば、基本的にとろみがあってガツンとインパクトの強いお酒が多いですが、こちらはガツンとし過ぎず、麗しさを残しているのも特徴です。

軽快でクセになる程よい甘みが最高!「にごり生酒 四季桜 冬の華」

「にごり生酒 四季桜 冬の華」1杯300円、720ml 1210円
「にごり生酒 四季桜 冬の華」1杯300円、720ml 1210円

 こちらは冬らしい新酒「にごり生酒 四季桜 冬の華」。栃木県『宇都宮酒造』が手掛ける日本酒です。酒米ではないお米「とちぎの星」で造られた濁り酒で、上品な淡い甘みが特徴です。

「デザート的に楽しむのもいいがですが、主張が弱くなく、甘過ぎない日本酒なので、味がはっきりしている味噌系の鍋との相性が抜群だと思います」(今さん)

 とてもミルキーな味で、口当たりがよく、発泡感とにごり感もしっかりありつつ喉越しも◎。スルスルと入っていく日本酒です。