旨さの秘訣は? 『喜多方ラーメン坂内』で人気No.1の「焦がしごまみそラーメン」を食べてみた

食べ進める度に旨さが上がる「焦がしごまみそラーメン」

「焦がしごまみそラーメン」1090円(税込)。メニュー写真に違わず、野菜がたっぷり乗っています。
「焦がしごまみそラーメン」1090円(税込)。メニュー写真に違わず、野菜がたっぷり乗っています。

 店員さんにオーダーを告げてから、約10分でラーメンが着丼。目の前に置かれたと同時に、ごまの風味とラー油の香りが鼻をくすぐります。

スープは焦がし感と味噌感が弱めで、ごまペーストのコクと甘味が前に
スープは焦がし感と味噌感が弱めで、ごまペーストのコクと甘味が前に

 まずはスープからチェック。レンゲですくって飲んでみます。焦がし感と味噌味は思ったほど強くなく、恐らくはごまペースト由来の甘味とコク、香味ラー油のピリッとした辛味が前に出てきます。スープの温度は、ちょっと低いかなあ。ゴクゴク飲めるのはいいとして、ひと口目からこの熱さだと中盤以降はかなり温くなりそうで少々不安です。

平打ちで縮れた中太麺はお店のラーメンの象徴でもあります
平打ちで縮れた中太麺はお店のラーメンの象徴でもあります

 次は麺。喜多方ラーメンの特徴である平打ち縮れの中太仕様で、強めのウェーブがスープをしっかりキャッチしてきます。食感は柔らかめのもっちりで、レギュラーのすっきり醤油スープもいいですが、こちらの坦々系スープともよく合ってます。

野菜は細切りにカット。シャキシャキの食感が堪りません!
野菜は細切りにカット。シャキシャキの食感が堪りません!

 具材は野菜から見てみましょう。細切りのねぎとキャベツ、ミョウガ、にんじん、もやし、チンゲン菜が入っています。シャキシャキの食感で、噛むほどに野菜味が伝わってきます。スープの温度を下げてるのは、野菜の量が多いからかもしれませんね。麺だけをリフトするのが難しいほど、野菜たっぷりで、食感と味にアクセントが加わって、担々麺風というよりはタンメン風の味わいです。

豚バラチャーシューもお店の代名詞。厚みがあり、食べ応え抜群
豚バラチャーシューもお店の代名詞。厚みがあり、食べ応え抜群

 そして焼豚。5~6cm四方で厚さは4~5mmほどのサイズで、枚数は5枚。強い味は入っていませんが、噛むほどに染み出す旨みと、バラ肉ならではのぷるぷるトロトロな脂身がまあウマいこと。ちなみに筆者が普段お店に来たときは、同じく焼豚が5枚の「喜多方ラーメン」をオーダーしてます。

 おっと、話が逸れました。麺と具材を食べ切り、あとは残ったスープを…あれ、食べ始めの頃よりも旨みが濃くなってるぞ!? 味噌の味わいがじんわりと感じられ、焼豚や野菜から出た旨みがプラス。さらに器の底に沈んでいたナッツの風味とコリコリ食感が加わって、明らかにスープ自体の美味しさがアップしています。温度は大分下がってはいますが、それが些末なことに思えるほど旨みが濃い! 予想外の美味しさにスープを残してフィニッシュすることができず、きっちり完全に飲み干しての完食となりました。美味しかった~。ごちそうさまでした!

まとめ

 お店で「喜多方ラーメン」や「焼豚ラーメン」以外のラーメンを食するのは初めてだった筆者。しかもスープは醤油系ではなく担々麺風のごまみそスープと、初めてが多かったですが、食べ終えてみれば全くもって問題ナッシング。

 たっぷりの野菜、平打ち縮れ麺、そして焼豚と味も食べ応えも抜群で、さらにスープも具材から溶け込んだ旨みが重なることでナチュラルに味変が起きるなど、食後の満足度が高い一杯でした。唯一注文を付けるとするならば、やはりスープの温度。アチアチィのを好んでしまう筆者にとって、ひと口目からゴクッとイケちゃう熱さは飲みやすさよりも「ぬるい」のネガな印象がありました。別のお店や調理担当の方によっては「アッツ!」な温度に仕上げてくる可能性も十分にある…というか、あってほしいところですねえ。

 メニュー販売は来年2月12日まで。公式サイトにて提供しているかどうかを確認の上、最寄りの『喜多方ラーメン坂内』で「焦がしごまみそラーメン」をじっくり堪能してみてはいかがでしょうか。坂内総選挙で1位を獲得した実力、伊達ではありませんよ!

(撮影・文◎河西まさあき)

●DATA

焦がしごまみそラーメン

期間:2023年12月12日(火)~2024年2月12日(月)予定
販売:一部店舗を除く国内の『喜多方ラーメン坂内』
※提供店舗は公式サイトにてご確認ください
https://ban-nai.com/