
●おいしいローカル部が見つけた地元の老舗の名店。今回は和菓子の魅力を伝える千葉県・市川市の『大門岡埜』の絶品すぎる和菓子をご紹介します。
インバウンドやSNSの影響もあり、多くの人に日本文化が見直され、新たな魅力として受け入れられている昨今。今回は、茶の湯とともに発展してきた和菓子の魅力を伝え続ける千葉県市川市の創業60年以上になる和菓子店『大門岡埜(だいもんおかの)』をご紹介します。

『大門岡埜』本店は、京成本線・市川真間駅より徒歩10分、国府台駅より徒歩6分の弘法寺の大門通り沿いにあります。「万葉集」に描かれた美しい娘、手児奈を祀った“霊神堂”からも近いので、参拝の際に訪れるのもおすすめです。

『大門岡埜』は地元で約60年続く和菓子屋。お店の方に尋ねたところ、東京の『岡埜栄泉』にもゆかりがあるとか。なるほど、「豆大福」が絶品なのもうなづけます。
午前中にお店に伺った際、店内の奥から蒸しあがったばかりのお米の良い香りがしていました。

消費期限1日の美しい生菓子たち

ガラスケースに並ぶ、繊細な手作業により作られた生菓子はまるで工芸品のよう。お店の方が「はさみ菊は重陽の節句や敬老の日が近いので、ご用意しました」と教えて下さいました。
白餡には種皮の白い北海道産大手亡豆、砂糖には鬼ザラ糖を使用。見た目の美しさや、キレの良い甘さは、材料へのこだわりから来ているんですね。
旬のフルーツ大福が人気
![人気の「シャインマスカット大福」320円 ※旬のもののため、現在は販売終了 [食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/11/20251122-okano06.jpg)
いちご大福が人気のお店ですが、それに留まりません。季節によって、ミカンなど、色々な果物との組み合わせも楽しめます。訪れた時に出会えたのは「シャインマスカット大福」(現在は販売終了)。果物のジューシーさに加え、白餡の中にも果汁が混ぜ込まれているため、お餅との相性抜群。甘さも控えめで、一つ、また一つと手が伸びます。
伝統の和菓子を作り続け、残していく

『大門岡埜』のご主人は、伝説の番組『TVチャンピオン』の全国和菓子職人選手権に出場し、準優勝した経験の持ち主。また、天皇陛下がこちらへお越しの際は、上生菓子を献上されました。
和栗を使ったこだわりの生ようかん「からめきの瀬」はお店の一番人気で、贈り物にもおすすめです。

『大門岡埜』では、歯がための儀式や初釜などにも使われる「花びら餅」など、伝統的なお菓子も作っています。これからも、季節や自然を愛でる日本人の情感を和菓子で伝えていって欲しいです。もちろん、国宝級の美しさで!

(撮影・文◎mari)
●SHOP INFO
御菓子処『大門岡埜』
住:千葉県市川市真間2-23-8
TEL:047-322-0447
営:10:00〜18:00
休:不定休
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