蕎麦前は絶品「焼きみそ」を肴に日本酒を一杯

まずは「焼きみそ」で一杯。味噌と一緒に焼かれた蕎麦の実が、ほくほくと柔らかくて美味しい素朴な味。季節によっては、ふきのとうなど木の芽も入るんだとか。
これはお酒をちびり系ですね。ということでご主人おすすめの特別純米酒「磯自慢」を一合。ほそ川のオリジナルラベルというところに、蔵元との信頼関係も感じます。

上品な吟醸香で、ほんのり甘味が。シンプルな焼きみそとの相性抜群です。
そして待望のお蕎麦。まずは「冷かけそば(梅干入り)」1750円を注文しました。見てください、この澄んだかけ汁を。もう美しいとしか言いようがない。素材にとことんこだわるご主人だからこそできる蕎麦とつゆ。梅と一片の柚子皮のみというシンプルな構成も素晴らしい。

まずつゆを飲んでみると、めちゃくちゃ上品な飲み干せる味。かといって、上品過ぎると蕎麦を食べる時に薄く感じてしまうものですが、その塩梅が絶妙なんです。
蕎麦をすすると、上品なつゆの旨みと蕎麦の香りが見事に合っている。単なる冷たいかけ蕎麦ではなく、「冷やかけ」という1つの料理として完成してます。

絶品の天ぷらとせいろで大満足

天ぷらは名物の「穴子天ぷら」。一番好きな調理が天ぷらだと言うご主人。活きのいい穴子は揚げると身のほうが締まり、ぎゅーっと反り返ってくると言いますが、見事に反ってます。

お箸で切って食べると、単にふんわりしているだけではなく、しっかりした身の弾力も感じて非常にウマい!
〆はシンプルな「せいろ」。まずはそのままたぐって、何もつけずに一口。

蕎麦の風味と水分量が絶妙で、ホントこれだけでも美味しくいただけます。かけつゆとは違い、濃口醤油を使ったつけつゆに蕎麦をちょこんと浸してすすると、「これぞうまい蕎麦!」と思わずにはいられないダイレクトな美味しさ。

現在は調理場がご主人のワンオペレーションということもあり、メニュー数などがやや少なめですが、一つひとつの素材と調理へのこだわりがすごいので、あれこれ食べなくてもしっかりと満足できます。
江戸の蕎麦の魅力を、存分に味わえる名店です。
(撮影◎橋本真美)
●SHOP INFO
江戸蕎麦 ほそ川
住:東京都墨田区亀沢1-6-5
TEL:03-3626-1125
営:11:30〜16:00(15時半LO)
休:月・火(臨休あり。訪店前に電話でご確認を)
アクセス:大江戸線・両国駅A3出口より徒歩1分、JR総武線・両国駅東口より徒歩6分
●著者プロフィール
小宮山雄飛
ホフディランのVo&Key担当。ミュージシャンの傍ら、グルメ番長として食のシーンでも活躍し、様々な雑誌やWEBサイトでの連載、レシピ開発なども行う。著書には『旨い!家カレー』『レモンライス レシピ』『小宮山雄飛 今日もひとり酒場』など。テレビ、ラジオ番組などの出演も多数。





