【福井グルメ旅】極上フレンチと至福の宿泊体験。『オーベルジュほまち 三國湊』で綴る珠玉のひととき

チェックインから始まるおもてなし

 フロント棟でチェックインを済ませると、まず目に飛び込んでくるのは、壁際に並ぶ日本酒の数々。宿泊客は、この日本酒を夜10時まで、いつでも自由に楽しむことができるのです。

「旅のはじまりに地酒を一杯」。それだけで緊張していた心がほぐれます。心地よい酔いを感じながら、送迎車に乗って宿泊棟へ。移動の時間すらワクワク感を高めてくれます。

リノベーションされた町家の客室へ

 今回、我々が泊まったのは、「井桁」と「七宝」と名付けられた客室。

「宿に泊まって、町そのものを味わってほしい」という想いを感じる町家づくりの宿泊棟は、しっとりと三国湊の町並みに溶け込んでいます。そして扉を開けた瞬間、思わずため息が漏れました。

 モダンでスタイリッシュなのに、随所に三国湊の歴史や文化を感じさせるインテリア。壁の質感や家具の配置、窓から望む町並みまで、すべてが“土地に根差した時間”をそのまま体験できるようになっているのです。

北陸最大級の祭りである「三国祭」や「湯屋」「武道」「花街」などから着想を得たインテリアは、部屋ごとに異なる世界観を表現するなど、宿泊時は三國湊の暮らしや文化、歴史をさまざまな角度から体感できるというわけです。その雰囲気は、「ただ泊まるための部屋」ではなく、「町と対話するための空間」と言いたくなるほど。思わずシャッターを切り続けてしまいました。