
東急東横線「新丸子駅」から歩いて2分ほど。昔ながらの商店が並ぶ道を行くと、老舗喫茶『喫茶まりも』が見えてきます。1963年創業、長年地元の人に愛されてきたお店であり、数々のドラマや映画のロケ地としても知られています。

『大豆田とわ子と三人の元夫』や『正直不動産』など、話題作にも登場していて、扉を開けて一歩足を踏み入れれば、あの名シーンそのままの昭和レトロな空間が広がっています。

昔ながらの喫茶としては珍しく、全席禁煙ということもあり、年齢層が幅広く、ゆったりとした時間が流れているのも魅力のひとつ。この日は、「バナナパフェ」と「ハムサンド」をオーダー。喫茶店に来ると、なぜかこの2品が無性に食べたくなります。

グラスの上にたっぷりとクリームが盛られたドレッシーな「バナナパフェ」は、夢がぎゅっと詰まったような一品。メロンシロップの淡いグリーン色にトキメキます。

喫茶に入ると必ず頼んでしまう「ハムサンド」も、『喫茶まりも』ではとってもハンサムなビジュアル。厚めに切られた食パンに、しっとりとしたハム、シャキシャキのレタスのバランスも絶品。派手さはないけれど、しみじみとおいしい、そんな一皿です。
他にも、「プリンローヤル」や「ハンバーグライス」、「ナポリタン」など、メニューが豊富で、お気に入りの本をもって、何度も足を運びたくなる素敵な場所です。
(取材・文◎亀井亜衣子)