中国の定番朝食をいただける『柏味食堂』

入店すると、店員さんが中国語で話しかけてきました。筆者は中国語がほんの少し喋れるので「日本人だ」と話すと、店員さんは「あぁ」と、ことさら驚きもせず、朝食メニューをドンと置いて行きました。

メニューも読めない漢字ばかりでは? とやや不安に思っていましたが、メニューは日本語表記もあり、オーダーに苦労はありませんでした。
ここでラインナップされているのは中国の朝食の定番メニューばかりで、「本来の日本にはない味」を楽しめるはずだとテンションが上がります。

ここで筆者がオーダーしたのはピータン粥(490円)、揚げパン(140円)、塩漬けの鴨玉子(100円)。いずれも中国のど定番朝食メニュー。さて、どんな味わいを楽しませてくれるのでしょうか。
粥に揚げパンを浸していただく中華式朝食

オーダーしたメニューが1分もかからず、ドーンとテーブルにサーブされました。店員さんの愛想はゼロですが、ここはもはや日本ではなく中国です。さほど不愉快な気分にはなりません。

さっそくピータン粥からいただきました。さっぱりしていながらも、滋味深く優しい味わいで、朝の胃袋にはピッタリ。細かく刻まれたピータン、かぼちゃなどの食感も楽しく、いくらでも啜ることができそうな美味しさです。
ここで中国式に揚げパンをお粥につけていただくと、これがまた美味。カリッと香ばしく揚げられた揚げパンにしっとり絡まるお粥もまたなんとも美味です。
塩漬け鴨玉子も、塩味補強のアクセントとなり、「ガチ中華の朝食スタイル」はなかなかに洗練されていると実感しました。
名古屋滞在のアクセントになるガチ中華式朝食
![来店中、筆者は一度も日本語を使いませんでした[食楽web]](https://cdn.asagei.com/syokuraku/uploads/2025/05/20250607-nagoyagachi11.jpg)
ここ『柏味食堂』に来店中、日本人客が訪れることはなく、当然筆者もカタコトの中国語しか話しませんでしたが、後で知ったところでは、日本語対応可能で、そう多くはないものの日本人客も気軽に訪れているお店でもあるようです。
名古屋の朝食と言えば、喫茶店のモーニングが有名ですが、長期滞在の場合こればかりだとちょっと飽きてしまうのも正直なところ。
ときには、観光ガイドでは積極的に紹介されない新栄のようなディープエリアを巡り、今回のような「ガチを超えるガチな店」で朝食を楽しむのも良いアクセントになります。ちなみに『柏味食堂』は朝6時からオープン。早起きさえすれば、名古屋を後にする日の朝にも気軽に利用することができるでしょう。
(取材・文◎松田義人(deco)))