
●大正時代から続く京都の老舗甘味処『かさぎ屋』の名物、汁なしぜんざいとは? 風情あふれるお店で味わうその甘味を堪能してきた。
国内外から観光客が集まる京都。秋は紅葉シーズンもあり一層、京都の魅力を堪能しようと多くの人が訪れます。
そんな歴史ある街には、創業100年を超える老舗店がたくさんあります。

二寧坂に店を構える『かさぎ屋』もそのひとつ。
大正3年(1914年)創業の甘味処で、大正ロマンの画家・詩人である竹久夢二氏が足繁く通ったことでも知られています。

店内は歴史を感じさせる落ち着いた佇まいで、まるでタイムスリップしたかのよう。観光客でごった返す通りとは裏腹にのんびりとした時間が流れていて、ちょっと歩き疲れた時にホッと一息つけますよ。
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まずはお茶を一杯。茶器が可愛くて可愛くて、これだけで気分が上がります。
注文したのは、最高級の丹波産小豆を店内の釜でじっくり炊いた、汁のないぜんざい「亀山」です。

ふたを開けると、粒が大きくぷっくりしたあんこがたっぷり! あんこの下には、炭火で焼いたお餅がひとつ入っています。

ホクホクとした優しい甘さの小豆と、香ばしくもっちりしたお餅は大変おいしい。ほっこり温かいお茶に、時が止まったような空間。また訪れたいお気に入りのお店になりました。
(撮影・文◎安達春香)