「シーバス」といえば○○! 釣る、乗る、飲む?「カクテルコンペ」で学ぶ「シーバス」の実力

「シーバス」といえば○○! 釣るか、乗るか、飲むか。「カクテルコンペ」で学ぶ「シーバス」の実力

「シーバス」と聞いて「リーガル」あるいは「ウイスキー」と合言葉よろしく返答する人はどれくらいいるだろう。ウイスキーとしての認知より、もっぱら、釣りを連想する人の方が多い気もするし、ハマっ子なら海上バスのことでしょ、と返ってきそうである。そうはいっても「シーバス」で思いつくのはせいぜいこの三つくらい。三大シーバス以外のシーバスがあったらぜひ教えていただきたい。ちなみに先のシーバスは「CHIVAS」。釣りのシーバス(スズキ)は「SEA BASS」で、海上バスのシーバスは「SEA BUS」ではなく、こちらも「SEA BASS」と表記するんだそう。へえ~。釣るか、乗るか、飲むか。三大シーバスあるある談義は尽きない。

 閑話休題。ここからは飲む「シーバス」の話。先日(7月1~5日)、カクテルコンペティション『THE CHIVAS MASTERS 2017』の世界決勝大会が東京で開催され、鈴木敦氏が見事世界チャンピオンに輝いた。上海を拠点に活躍する鈴木氏は中国代表としての出場だが、日本人バーテンダーが栄冠を手にしたことは同じ日本人として、そしてお酒を愛する者として誇らしい限り。

THE CHIVAS MASTERS 2017』世界チャンピオンに輝いた鈴木敦氏(Sober Company所属/Speak Low)
THE CHIVAS MASTERS 2017』世界チャンピオンに輝いた鈴木敦氏(Sober Company所属/Speak Low)

 ところで、シーバス? カクテルコンペ? 世界チャンピオン? そもそも東京で開催していたの? などなど、ウイスキーやカクテルをたしなまない向きにはなんのことやらとなる。そんな方のために簡単に解説しましょう。

「シーバスリーガル」主催のカクテルコンペティションとは?

 まずは「シーバス」について。正式には「シーバスリーガル」。世界150カ国以上で愛飲されているスコッチウイスキーブランドである。日本では12年、エクストラ、ミズナラなど6アイテムを展開。ちなみにミズナラは日本産ミズナラ樽で仕上げた日本限定品。

1801年にスコットランドで設立されたシーバスブラザーズ社のフラッグシップ・ブランド。日本で展開しているのは上記の6アイテム。左から、「シーバスリーガル12年」「シーバスリーガル ミズナラ」「シーバスリーガル18年」「シーバスリーガル アルティス」「シーバスリーガル25年」「シーバスリーガル アイコン」
1801年にスコットランドで設立されたシーバスブラザーズ社のフラッグシップ・ブランド。日本で展開しているのは上記の6アイテム。左から、「シーバスリーガル12年」「シーバスリーガル ミズナラ」「シーバスリーガル18年」「シーバスリーガル アルティス」「シーバスリーガル25年」「シーバスリーガル アイコン」

 続いて、今回開催されたカクテルコンペティションについて。まずは、世界各国のバーテンダーが「シーバスリーガル12年」を使用したオリジナルカクテル3種というお題でエントリーする。で、総合的な審査の上、世界15カ国のローカル大会を勝ち抜いたトップバーテンダー15名がファイナリストとして世界決勝大会の舞台へ、という運び。第4回を数える今大会の開催地が東京ということで、国内のバー関係者やバー&カクテル愛好家はすでに知るところだろう。

「シーバス」といえば○○! 釣るか、乗るか、飲むか。「カクテルコンペ」で学ぶ「シーバス」の実力

 とはいえ、競技自体は一般公開していないため、そういった意味では人知れず開催されていたとも言える。決勝大会は5日間を通して行われ、代表15名から上位5名が選出される。トップ5には先述のチャンピオン・鈴木氏と、日本代表で出場した櫻井将人氏も名を連ねた。改めて、日本のバーテンダーの実力のすごさを実感。いや、本当にすごいことです。

日本大会で優勝した櫻井将人氏(「The Bar 草間 GINZA」)
日本大会で優勝した櫻井将人氏(「The Bar 草間 GINZA」)

 すごいのはわかるけど、結局カクテルコンペって関係者だけのものなんでしょ? はい、いい質問です。主催によって開催内容は異なるものの、一般向けに公開&参加OKのコンペ&コンテストは多彩だ。日本が誇るハイレベルなバーテンディングを目の当たりにすると、今まで持っていたカクテルのイメージやバーテンダーの見方が確変する(ような気がすることもある)。もちろん、コンペじゃなくても、日常のバーでそれを体験できるのだが。

「シーバス」といえば○○! 釣るか、乗るか、飲むか。「カクテルコンペ」で学ぶ「シーバス」の実力

 バーに通い慣れた人であれば、お酒のジャンルや銘柄指定で注文したり、カウンター越しにバーテンダーと小気味よい会話ができたりと、バーの流儀が身についているだろう。そんな大人に憧れるが、バーに馴染みのない人はとにかくバーテンダーに相談するのが一番だ。たとえばそんなとき、この記事を思い出して「シーバスリーガル」のカクテルをオーダーしてみるのも手だ(少々強引だが)。この際、冒頭の三大シーバスの話でもしてみよう(いや、しなくてもいい)。シーバスのカクテルもいいが、ストレートやロックでじっくりやるのもいい。どんなグラスで出されるのかなど考えると興味は尽きない。

 カクテルコンペの世界大会やバーテンダーの話を散々しておきながら言うのもなんだが、個人的にはシーバス12年をハイボールで味わうのが好きだ。銘柄でリクエストできるようになったのはつい最近のことだから偉そうなことは言えないが。ときどき、ストレートで飲まないともったいないなど言う人もいるが、ストレートで飲んで美味しいお酒はソーダで割っても美味しい。無論カクテルでも。

本大会ではトップ5が各リーダーとなってチームを結成してのチーム戦が行われ、中国代表の鈴木氏率いるチームメイト(メキシコ代表と香港代表)が優勝。写真は優勝ドリンク「THE DOUBLE TALK」
本大会ではトップ5が各リーダーとなってチームを結成してのチーム戦が行われ、中国代表の鈴木氏率いるチームメイト(メキシコ代表と香港代表)が優勝。写真は優勝ドリンク「THE DOUBLE TALK」

●お問合わせ
シーバスリーガル(ペルノ・リカールジャパン)