西原理恵子ワールドが全開の居酒屋
2月16日まで、歌舞伎町に期間限定でオープンしている『サイバラ酒場 feat.高須院長』。実は新宿・歌舞伎町は、高知出身の西原理恵子さんが上京後、行く先の見えぬままミニスカパブのウエイトレスとして働いていた場所。そしてこの居酒屋を運営するのは、彼女の出世作『恨ミシュラン』で最高評価の“一つ星”を付け、「西原はきっとまた行くと思う」と記していた『養老乃瀧』。まさに、今の彼女の原点と、その思い入れなど、複数の要素が詰まった居酒屋となっているわけです。
そもそも、どういう経緯でできた居酒屋なのかというと、西原理恵子さんいわく、「コラボ・カフェが流行っているというのを聞いて、“サイバラ居酒屋はいいんじゃない”って、うっかり言ってしまったら、実現してしまいました(笑)」とのこと。
さらにメニューはどんなものがあるのかというと、「いつも私が家でパッパッと作っているものや、漫画に出てくる料理を、養老乃瀧さんがすごくよく再現してくれています。料理名も、漫画の中から拾ってもらっているんですよ。最近の歌舞伎町はきれいで安全になったし、養老乃瀧さんの料理はとっても美味しいので、おヒマなときに、ぜひ、飲んで食べて、楽しんでもらえればと思います。よろしくお願いします!」と西原さん。
「ザ・居酒屋」といった雰囲気の店内には、西原さん独特のタッチで描かれたイラスト入りのメニューが貼り出されています。料理名は、彼女の作品にちなんでつけられたものが多く、ネーミングもユニークで秀逸なものばかり。というわけで、提供される料理を紹介していきましょう。
おつまみセットをイラストに合わせて忠実に再現。“霊長類最強のバカップル”の意味は…お察しの通りです。ちょい飲みのお供に最適なセットとなっています。
こんなサイズのうな重がこの値段で!? と小躍りしそうになりますが、実は、豆腐+ちくわで作られたフェイクうな重。しかし、味と食感はかなり本物に近く、十分満足できるはず。〆に食べれば、話のネタになること間違いなしの一品です。
西原さんの故郷、高知の“鯨カツ”をイメージして作られた一品。パン粉を付けて、カツっぽくした鶏の唐揚げです。ビールに最高に合います。
周囲に散らされているのは桜の塩漬け。マヨネーズ(愛情)がたっぷりとかかっています。ソースとのマリアージュで、たこ焼きファンもマヨラーも大満足するはず。
出ました! 高須院長の本領発揮の一皿がこちら。“キレイ”を手に入れるには、まず野菜から、というわけで、注射器に入ったオリーブオイルを野菜に注入して“整形完了”となるシーザーサラダ。ベーコンとゆで卵で、お肌や筋肉の素になるタンパク質も補給できます。
このほかにも、「人生に修羅バ鍋」(748円)や「人生七転び八転び炒め」(594円)など、サイバラ酒場でしか食べられないオリジナルメニューがずらり。また、アルコール類は「金がないのは首がないのと一緒(カーディナル)」(594円)や、「人生のリセットボタン(アディントン)」(594円)といった、西原&高須の世界観をしっかり表したネーミングのカクテルから、「サッポロ生ビール黒ラベル<樽生>」(638円)や「角ハイボール」(594円)、「酎ハイ」(594円)など、オーソドックスなお酒も揃っています。
「私が歌舞伎町で働いた頃は、朝方に帰るときには、ゴミ箱の中に人が倒れていたり、裸同然の女性が突然、声をあげて走っていたりで、とても怖い感じのところでした。私自身も、“こんなところにいたら将来どうなっちゃうんだろう…”とか思っていたんですが、どうにか何とかなっているんで、今じゃ、“歌舞伎町の神様ありがとう”と感謝しています」と西原さん。
期間限定とはいえ、本当に思い出深い場所に、パートナーの高須院長のイメージを演出した居酒屋を実現できて感慨深い様子。この居酒屋がオープンしているのは、2月16日まで。この機会にぜひ行って、西原ワールドを体験してみてください。
(撮影・文◎松尾直俊)
●SHOP INFO
店名:サイバラ酒場 feat.高須院長
期間:2020年1月17日~2月16日(期間中無休)
住:東京都新宿区歌舞伎町1-21-3 3F(「一軒め酒場」歌舞伎町店3階)
営:17:00~24:00(23:30LO)
特設サイト:https://sho.jp/saibara-sakaba
事前予約サイト:https://yoyaku.toreta.in/saibara-sakaba/#/