めちゃくちゃ辛いが甘味と旨味が強い逸品
パッケージをハサミで切った瞬間、辛味成分が鼻をつき、ムズムズしました。美味しい激辛フードは香りの強さもポイントの一つなので、これは期待大! 逸品の予感がします。
野沢菜キムチの見た目は、一般的な白菜キムチよりも細かく刻まれています。ガリッと食べるのではなく、チョビチョビ味わうようなイメージでしょうか。
観察していると香辛料の香りがどんどん強まってきて、思わずパクっとひと口。「ちょっと甘いかな?」と思ったのも束の間、すぐに舌がビリビリしはじめました。思った以上に辛い! 最初に感じる甘味からのギャップで、目が覚めるような辛さ。破壊力抜群です。
辛さは舌に残り続けますが、旨味も含まれているので、刺激と心地よい旨みが絶妙なバランス。辛いのは想像していましたが、予想以上に複雑な和の味わいです。おそらく他の料理と組み合わせることで美味しさはさらにアップするはず! そこで、普段の食卓に並ぶことの多い、ご飯・納豆・ゆでたまご・豆腐と一緒に食べることにしました。
ご飯×はんごろしキムチはゴールデンコンビ
まずは、炊きたてのご飯に合わせてみましょう。湯気の立つ白米にひとつまみのはんごろしキムチを置いて、リフトアップ。ピリリとした辛さの後に、ふっくらとしたお米の柔らかさが訪れ、ホッと一息。その後に旨味の余韻がものすごく長く残ります。辛子明太子など辛いもの×ご飯は相性が良いものですが、これも例に違わずものすごく合う。まさに黄金のコンビネーションと言えるでしょう。
しかも、ご飯の食べ方を変えることで、辛さを自在に調整できるのがイイ。例えば激辛を優先したい人は、キムチを多めに食べて、その後にご飯をかっこむと、ご飯を食べた後も辛さが残り続けます。逆に辛いものが苦手な人は、少量のキムチでご飯を食べるとちょうどいいはず。食べ方によって見せる顔がコロコロ変わるはんごろしキムチのポテンシャル、恐るべし。
はんごろしキムチ×納豆は一体感がスゴい!
続いて、納豆に混ぜてみると……納豆の香りがキムチの辛味に覆われて、少しマイルドになります。そして実際に食べてみると、食感がとても気持ちいいことに驚きました。納豆にネギを混ぜたときのように、納豆のクニクニとした弾力のある食感に、歯切れのいいシャキッとした食感が加わって、クセになりそう。
もちろん辛さと旨味を納豆に追加しているわけなので、奥行きのある味に進化。トータルバランスがパワーアップしていて、別の料理になったように感じるほど。毎日食べたくなる味わいでした。
はんごろしキムチ×ゆでたまごは破壊力抜群!
はんごろしキムチとゆでたまご。この組み合わせは、冒頭に出てきた長野の友人のイチオシの食べ方です。ゆでたまごといえば、醤油、塩、マヨネーズとあらゆる調味料と相性がいいのでこれも美味しそうな予感しかしません。
ゆで卵にキムチをのせてパクリ。うーん、やっぱり美味しい! 黄身の主張が強いからか、一体感という点では納豆には劣りますが、逆に言えば混ざりきらないからこそ、かじる場所やのせ方によって、さまざまな旨さが楽しめます。ここに日本酒や焼酎を合わせると、さらなる旨さの桃源郷が広がりそうな気がします。
これが最強に美味! 豆腐×はんごろしキムチ
さて、最後に試してみたのは、豆腐へのトッピングです。鰹節をかけるような感覚で、はんごろしキムチをまぶします。ここまでいろいろと食べてきたので、お腹も心もなんとなく落ち着いた状態だったのですが、結果的にこれが一番テンションが上がりました。いや、ウマいのなんの。最高の味でした。
まず、食感の相性のよさにビックリしました。シャキッとしたキムチと豆腐の柔らかい食感のコントラストで、一気に優しい世界に連れて行かれます。その後、キムチの辛さが訪れますが、火照った口内をすぐさま豆腐が冷やしてくれるのです。まるでサウナの後に入る水風呂のような爽快感です。
そして肝心の味も百点満点。はんごろしキムチの旨味と豆腐のおだやかな旨味が完全に融合して、立体的な味が口の中に広がるのです。個人的には、今回試した組み合わせの中では圧倒的な完全優勝。とてつもない美味しさと一体感でした。
まとめ
長野の誇る「冬季限定 野沢菜はんごろしキムチ」は、他の食材や料理と組み合わせることでそのポテンシャルを最大限に発揮します。筆者はすっかり気に入ってしまい、すぐさまリピート購入。今では鍋の味変調味料としても使っています。激辛好きには絶対おすすめなので、ぜひ買ってみてください。家の食事がより楽しくなること間違いなしです。
(撮影・文◎中たんぺい)