【福井グルメ】ラーメン官僚が太鼓判を押す、福井県の本当においしいラーメン店

1960年創業の老舗が繰り出す至高の中華そば|若竹食堂(越前市)

店舗の場所は、北府駅(福井鉄道福武線)から約800m(徒歩10分程度)。
店舗の場所は、北府駅(福井鉄道福武線)から約800m(徒歩10分程度)。

 次にご紹介するのは、越前市の『若竹食堂』。1960年の創業以来、60年以上にわたり街の風景を支え歴史を見守り続けてきた、越前市の食文化の生き証人。越前市民のアイデンティティの一端を成す存在だ。

 この『若竹食堂』。屋号が示すとおり、丼、定食、カレー、うどん等の大衆食を供する街の食堂だが、真に注目すべきは、品書きの筆頭に記された「中華そば」の四文字。実は、この「中華そば」こそが、福井においては貴重なご当地麺『たけふ駅前中華そば』の名品。この1杯を味わうため、地元客はおろか県外から来訪する者も後を絶たない不動の看板商品なのだ。

 私のおススメは、迷うことなく「中華そば」。大盛や、ご飯と鶏から揚げ(2個)が付くセットも提供しているので、胃袋に余裕があれば、そちらをチョイスしても良いだろう。

中華そば
中華そば

 注文してから「中華そば」が卓上に供されるまでの所要時間は5分弱。厨房は客席から隔離されているので、店主の仕事ぶりは想像するしかないが、5分弱は相当スピーディーな部類に属する。待ち時間の短さは、完成度の高さに確実に直結する。

 さて、登場した「中華そば」の顔立ちに視線を移せば、そこにあるのは、見惚れるほど端整な古き良き中華そばの理想型。

 山海の素材(鶏ガラ、乾物等)からうま味の粋を搾り取ったスープは、黄金色に燦然と輝く清湯。湯気と共に舞い上がるカエシの香気、頬が落ちそうなほど陶然たる甘みと滋味が、三つ巴と化し五感を震わせる。その余韻たるや、まさに極上。老舗の技の極致だ。

 茹で加減を絶妙に調整することで、芯をしっかりと残したストレート麺のすすり心地も、この上なくなめらか。うどん出汁に中華麺を溶け込ませたかの如き、姫路の名物グルメ『まねきのえきそば』の造形がほの見える味わいに、兵庫県出身の私は、否応なくノスタルジーを擽られた。

 チャーシューとハムを併用するトッピング配材も同店ならではのアクセント。ここまで綿密に組み立てられた味わいが、わずか750円ほどで楽しめる。越前の懐の深さを体現するかのようなコストパフォーマンスの高さに驚嘆するしかない。じっくりと堪能し、越前文化の“風”を感じてもらいたい。

●SHOP INFO
若竹食堂

住:福井県越前市深草2-2-11
TEL:0778-22-2543
営:11:00〜15:00
休:不定休