いざ3種類のからあげを実食!

まずいただいたのは「バジル」。女性のお客さんに大人気のからあげだそうですが、食べてみるとその理由がわかります。見ての通り、バジルがふんだんに使われていて、このバジルの風味がほどよく絶妙で、ちょっとイタリアンな味わいなのです。
片栗粉使用の衣はサックリとした爽やかな食感で、肉とのバランスも絶妙。「揚げ油に肉を入れたあと、50秒ほどで一度油から出して空気に触れさせます」と川口さん。だから余分な水分が抜けて、サックリ食感に仕上がるんですね。塩味もよく効いていて、バジルとの相性も◎。軽めの味付けなので何個でも食べられる系。白ワインなどにも合いそうな感じで、これが女性にウケるというのも納得です。

続いて「塩」(1個86円)を。これもあっさり系のからあげです。塩味ですがほのかな甘みも感じます。これまたあっさりした味わいで、スナック菓子のような感覚でホイホイと食べられてしまいます。おやつからあげ、といった軽い感じで、これまたイイ!

そして、最後にいただいた「醤油」は、ここまでに食べた2種類とは明らかに異なります。1個あたり50gほどもありそうなビッグサイズのからあげなのですが、川口さんによると衣は粉を水に溶いたものを使う“バッター方式”だそうです。

バジルや塩のサックリとは違ってやや厚めのシャリッとした歯ざわりになっています。にっちゃりした舌ざわりで、肉のうま味が口の中にしばらく残ります。これはご飯が欲しくなります。お弁当メニューも充実しており、好きなからあげをセレクトできるので、一緒に味わうのがよさそうです。
というわけで、からあげを愛する店主が営む『アゲラー本舗からあげ屋』のからあげは、期待以上の美味しさでした。ぜひ一度味わってみてください。
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。