
●神戸・三宮の人気店『miacuci』で独創的な高知料理をアテにクラフトビールを味わう。
クラフトビールは、その一杯をきっかけにまだ知らない土地や食文化を教えてくれる“旅の案内人”のような存在。
神戸・三宮の『miacuci(ミアクチ)』は、そんな一杯と出会えるお店です。
高知出身の女性店主が、高知食材にスパイスやハーブを巧みに取り入れたセンスの光る料理を提供。神戸にいながら、まるで高知に旅したような気分になれる場所です。
三宮の名店『miacuci』へ

『miacuci』があるのは、JR三ノ宮駅から東へ徒歩5分ほどの場所。駅近ながら、賑やかな飲食街からは少し外れた落ち着いたエリアにあります。
店名はイタリア語で「私の台所」。その名の通り、肩肘張らずに食とお酒を楽しめるアットホームな空間が広がります。店内には広めのカウンター席とテーブル席があり、女性一人でも入りやすい雰囲気。
手書きのメニューからは店主の高知愛とお酒愛がにじみ出ていて、酒好きの心がくすぐられます。
高知の素材を活かしたクラフトビール「TOSACO」

『miacuci』でぜひ味わいたいのが、高知カンパーニュブルワリーのクラフトビール「TOSACO(トサコ)」。
高知県産のお米を使った「こめホワイトエール」や、ゆずの香りが爽やかな「ゆずペールエール」(共に1200円)など、地元の素材を活かしたやさしい飲み口が魅力です。クラフトビールは個性派が多いイメージですが、TOSACOは料理に寄り添う軽やかさが特徴。
高知食材にスパイス&ハーブを効かせたセンス抜群の料理

料理もこの柔らかい味わいのビールに合うものばかり。「藁焼き鰹の厚切り塩たたき」は、香ばしく焼き色がついた肉厚なカツオに、青唐葱だれやビーツと枝豆のフムスを添えるアレンジが光ります。

また、「高知産小夏とフェンネルのサラダ」は、さっぱりとした酸味と苦味がクラフトビールにぴったり。「パリパリ豚足焼き」は、外はカリカリ、中はとろとろでビール好きにはたまらない一皿です。

メニューには、「父 哲男の干し柿とリコッタチーズとミレー」なる風変わりな一品も。
これ、昔懐かしい赤茶色の干し柿に、リコッタチーズと高知発祥のお菓子ミレービスケットを添えた一皿。いわゆる高知の“郷土料理”ではないのが魅力です。

美味しい料理とクラフトビールで、気づけば「高知に行きたい」という思いがふつふつ。
店内をふと見るとガイドブックも置いてあります。高知を旅する前にはぜひ店主さんにおすすめスポットを聞いてみたいです。
●SHOP INFO
miacuci(ミアクチ)
住:兵庫県神戸市中央区雲井通3-7-9 佐藤ビル 3号
TEL:078-242-3339
営:11:30〜15:00、17:00〜22:00(金土は〜23:00)
休:火曜
●著者プロフィール
岸本暢子
地方創生食文化大使/フードアナリスト。関西を中心に激安チェーン店からミシュラン三つ星店まで、ジャンルを問わず「本当に美味しいもの」を追い求める。作り手の話が三度の飯と同じくらい好き。日本の食文化、特にお米・ごはんを守りたい。
https://www.instagram.com/alco0502/