本格なのに意外と簡単!スパイスで作る夏のカレーレシピ

右から「ローカレー」、「白身魚のカレー」、「チキンとじゃがいものカレー」
左から「ローカレー」、「白身魚のカレー」、「チキンとじゃがいものカレー」 | 食楽web

スパイスで作るカレーは
野菜炒めみたいにカンタン!

「スパイスからカレーを作る」というと、ちょっとハードルが高そうとか、スパイスをたくさん揃えるのが大変とか、ついつい尻込みしがちだ。しかし、「スパイスカレーって、実はすっごくカンタンなんですよ」と、料理家の宮村ゆかりさん。

 学生時代のアルバイトがきっかけで、スパイスカレーの美味しさにハマったという彼女。それが高じて、ついには料理を仕事にするまでになったのだとか。「スパイスから作るカレーの考え方は、野菜炒めとそう変わらないんです。本当にぜんぜん難しくないんですよ」ときっぱり。

 スパイスは基本の〈ターメリック〉〈コリアンダー〉〈クミン〉の 3種類を揃えれば十分という。クミンは香りを引き出すシードと煮込むときに加えるパウダーの種があればさらにベスト。カレー達人の彼女曰く「スパイスカレーはお味噌汁」なんだそう。

(左)上からクミン、ターメリック、コリアンダー。クミンはシードとパウダーの2種類あれば完璧だが、なければどちらか一つでも問題なし。(右)
(左)上からクミン、ターメリック、コリアンダー。クミンはシードとパウダーの2種類あれば完璧だが、なければどちらか一つでも問題なし。(右)

「カスタマイズがとっても自由にできるんです。キホンのスパイスさえあれば、具は何を入れてもOK」

 より本格を目指すなら、先の基本の3種類にプラスして、肉にはカルダモン、魚系にはフェヌグリークを加えればかなり美味しくなるというが、「でも、なくても十分美味しくできるので大丈夫ですよ」と頼もしいお言葉も。

ローカレーには、調味に欠かせないカレーパウダーやコクを出すココナッツオイル、カレーらしいクリーミーな味わいを支えるカシューナッツが必需品
ローカレーには、調味に欠かせないカレーパウダーやコクを出すココナッツオイル、カレーらしいクリーミーな味わいを支えるカシューナッツが必需品

 そして宮村さんには、実はもうひとつ、最近巷で盛り上がっている〈ローカレー〉の伝道師としての顔がある。ローカレーとは、食材を生で食べることで酵素や栄養素を効果的に摂るロー(=raw)フードのカレーのこと。調理に火を使わず、材料とスパイスを混ぜるだけでできるから、超簡単でヘルシー。それでここ最近人気が急上昇中というわけ。とくに暑い夏にはぴったりで、調理に火を使わないから涼しいし、熱々の料理はげんなりという日にも食べやすい、しかもスパイスが効いているので夏バテ気味でも食が進む、と一石三鳥ぐらいのメリットがある。

 宮村さんのローカレーはとろりとコクがあってスパイシー。まさに我々がイメージするカレーそのものだからオドロキ。ちなみにその美味しさは、あの「東京カリ~ 番長」たちも認めるところというから、ますます気になる。そんな何かと話題の宮村さんに教わる〈スパイスから作るカレー〉と〈ローカレー〉、必食です。

●プロフィール

宮村ゆかりさん/九州に拠点を置く料理家

宮村ゆかり

宮村ゆかりさん/九州に拠点を置く料理家。『ミヤムの恋するcooking』主宰。栄養士やRaw foodマイスター講師などを経て料理家に。学生時代にカレー研究家である水野仁輔さんの存在を知り、カレーの世界へのめり込む。現在は、東京カリ~番長達と共にコラボイベントにも出演することも。http://myyurie2011.wixsite.com/miyamu

(撮影◎菅野祐二 文◎岡本ジュン 撮影協力◎タカハシユキ)