東京・最新スパイスカレーの名店6選

五感に鮮烈な印象を残す
個性際立つワンプレート

虎子食堂@渋谷

本日のカレー3種(なすのカレー、あさりのクットゥ、カニのカレー)1,800円(税込)。あえて肉に使用するスパイスを強調し味を尖らせた豆カレーのクットゥ、ケジャンの旨みを抽出したカレーなどメニューは日替わり。ローズ香るラッシーやミントコーヒーなど飲み物1杯も付く
本日のカレー3種(なすのカレー、あさりのクットゥ、カニのカレー)1,800円(税込)。あえて肉に使用するスパイスを強調し味を尖らせた豆カレーのクットゥ、ケジャンの旨みを抽出したカレーなどメニューは日替わり。ローズ香るラッシーやミントコーヒーなど飲み物1杯も付く

 カレーを手掛けるのは「インド料理は1度食べ、3回試作すればほぼ再現できる」というバジャールさん。銀座で人気老舗 カレー店などで基礎を積み、その後も独自のスパイス哲学を突き詰めてきた探求者である。

 クラブDJとしても活躍する彼が辿り着いたのは、多彩な音色が次々と登場する一枚のレコードのように、さまざまな要素を詰め込んだワンプレートだ。

 シナモンがきいたカボチャのココナッツ煮、クミンが香るニンジンのラペ、コクと酸味のある卵のアチャールなど、シンプルなスパイス使いながら副菜はどれも個性的。香りだけでなく甘味、酸味、塩味、辛味、痺れと、それぞれから味のテーマも感じる。そしてメインのカレーは、いわば香りや味の集合体。副菜の刺激により研ぎ澄まされた味覚が一気に満たされ、音楽でいえばサビのように大きな盛り上がりをみせる。

 「ここでずっとカレー作りを続ける予定はありません」とのことなので、気になる方はお早めに足を運んでほしい。

各種スパイスの投入タイミングを図りつつ約4時間煮込んだ「チャイ」。香り深く、驚くほどクリーミィ。すべてのカレーにドリンクが付く
各種スパイスの投入タイミングを図りつつ約4時間煮込んだ「チャイ」。香り深く、驚くほどクリーミィ。すべてのカレーにドリンクが付く

●SHOP INFO

虎子食堂

店名:虎子食堂

住:東京都渋谷区宇田川町10-1 パークビル2F
TEL:03-6416-1197
営:12:00~15:00頃までカレーあり(ディナー&バーは18:00~)
休:無休(カレーのみ不定休)
予算/1,500円~2,000円 個室/なし カード/不可