売り切れ続出で入手困難! 「ゆかり」でおなじみ三島食品の広島菜ふりかけ「ひろし」を買ってみた

果たして「ひろし」と「菜めし」は違うのか?

三島食品のふりかけ&まぜごはんの素シリーズ。パッケージの上部、“三島の”と書かれていますが、「ひろし」だけは“広島菜の”と書かれていました
三島食品のふりかけ&まぜごはんの素シリーズ。パッケージの上部、“三島の”と書かれていますが、「ひろし」だけは“広島菜の”と書かれていました

 さっそくパッケージの裏面を見て、「ひろし」、「菜めし」、「かおり」の原材料を比較してみると、

・「ひろし」=塩蔵広島菜・広島菜(日本)
・「菜めし」=塩蔵青菜・広島菜(日本・中国)京菜、大根葉
・「かおり」=塩蔵青じそ・青じそ(中国)

 となっています。

 原材料が青じその「かおり」は明らかに別モノです。そして、広島菜と他の青菜も使っている「菜めし」に対し、「ひろし」は広島菜オンリーで勝負していることが判明。それぞれの中身を袋から皿に出してみると、こんな感じです。

見た目も全然違う3つのふりかけ
見た目も全然違う3つのふりかけ

 似たような乾燥青菜たちではありますが、よく見ると全然違います。言うまでもなく、「かおり」は、原材料が青じそなので、ビジュアルが異なるのは当たり前ですが、「ひろし」と「菜めし」は似ています。しかし、よ~く見るとそこには歴然とした差があったのです。「ひろし」が鮮やかな黄緑色をしているのに対し、「菜めし」は、茶葉のように深みがかった緑色で、乾燥した青葉も大きい。

 このまま舐めてもしょっぱすぎるし、ふりかけなのでご飯と一緒に味わいたい…。というわけで、茶碗1杯のご飯にそれぞれ小さじ1杯のふりかけをまぶし、蒸らしてから食べてみました。

左から「ひろし」、「菜めし」、「かおり」をご飯にまぶしてみました
左から「ひろし」、「菜めし」、「かおり」をご飯にまぶしてみました

 早速、3つを連続で食べ比べてみたのですが、かなり差がありました。しょっちゅう食べていた「菜めし」は、改めてちゃんと吟味してみると、葉の苦味が際立ち、出汁のような旨みと塩味を感じました。一方、謎だった「ひろし」は、広島菜の若い葉の爽やかな風味とすっきりとした塩味。

 パッケージの裏面をよく見ると、「菜めし」のほうは、食塩や砂糖に加え、昆布エキス、粉末味噌、鰹削り節の粉末などの旨味成分がプラスされているのですが、「ひろし」は食塩や砂糖だけでシンプルに調味されていることがわかります。そしてもちろん、どちらもそれぞれの個性があって美味しいです。

「ひろし」をまぶしたご飯。最高です
「ひろし」をまぶしたご飯。最高です

「ひろし」になかなか出合えなかったので、恨めしい気持ちを抱きもしましたが、広島菜のみを使用し、すっきり爽やかな風味と味に仕上げてある「ひろし」は、非常に上品な味わいのふりかけだと分かり、デビュー早々、人気者になったのも納得。

 正直、「菜めし」推しなのは変わりませんが、最近は「ひろし」を、ふりかけとしてはもちろん、パスタ、ピザ、サラダなどに調味料として多用しています。香りも塩味もちょうど使い勝手がいいんです。105円とは思えないほど活用の幅が広いので、スーパーなどで「ひろし」を見かけたら、ぜひ買って、どんな味か確かめてみてください。

(撮影・文◎土原亜子)