油のプロに聞いた! スーパーで最近よく見かける「こめ油」で作る絶品パラパラ炒飯レシピ

こめ油はやはり家庭での炒飯作りに最適の油だった!

(左)『J-オイルミルズ』の「こめ油」。(中)タイ国内ナンバー1シェアを誇る油『ブランド・King』の「こめ油」。(右)こめ油、玄米油などを複数展開する『ボーソー油脂』の「米油」など種類も豊富
(左)『J-オイルミルズ』の「こめ油」。(中)タイ国内ナンバー1シェアを誇る油『ブランド・King』の「こめ油」。(右)こめ油、玄米油などを複数展開する『ボーソー油脂』の「米油」など種類も豊富

 取材に対応してくれたのは『J-オイルミルズ』フードデザインセンターの相楽浩二さん。相楽さんによれば「油にはたくさんの種類があり、それぞれ旨味や風味に特徴があります。その中で、こめ油は栄養価が高くコクもあり、様々な料理に使えるので、最近注目されているんですよ」とのこと。

 さらにこめ油と相性が良い料理と尋ねると、「炒飯がおすすめですね。サラダ油やキャノーラ油が、家庭での炒飯に合わないわけではないですが、こめ油がお米との相性が良いのは確実です。コクと甘味があるので、家庭での炒飯作りには最適の油と言って良いでしょう」とのこと。

 家庭での炒飯作りでは火力や下ごしらえにまつわる話が多く、これまで「油」についての言及は、それほどされてこなかったような気がします。もし相楽さんのお話が本当なら、画期的な発見になるかもしれません…!

油メーカーが教える、こめ油の炒飯作りのコツ4ヶ条

 相楽さんによれば「こめ油での炒飯作りでは絶対に守ってほしい」コツがあるとのこと。大まかには以下の4点を守るべきだそうです。

(1)温かいご飯を使う(冷やご飯の場合はレンジで温めてから使う)
(2)炒める前に、ご飯1膳分に対し、こめ油と水を小さじ1ずつ含ませる。卵一個に対しても、こめ油を小さじ1含ませる
(3)卵から炒めはじめた際、すぐにご飯を入れない(卵が油を含んだのを見計らってご飯を入れる)
(4)卵とご飯を炒めながら混ぜ、具材を入れた後、後半に塩・胡椒をふる。香り付けの醤油は鍋肌からではなく、ご飯全体にかける

 え? 炒飯のレシピではだいたい「最後に醤油を鍋肌から入れろ」と書いてあるものですが…。しかし相楽さんによれば「家庭では不向き」とのこと。

「本来は、油がコーティングされた中華鍋の鍋肌に醤油を垂らすことで香ばしさが生まれますが、家庭用のフライパンなどでやると、すぐに醤油がこげて苦い香りに。この苦い香りがご飯にも移って美味しくないんです。何度か試した結果、家庭用フライパンの場合、鍋肌ではなくご飯全体に少量の醤油をかけたほうが効果が出ます」(相楽さん)

 しかし、説明を聞くだけでは今ひとつピンとこないのも正直なところ。ポカンとしていると、相楽さんが「試しにキッチンで実践して見せましょうか」とありがたいお言葉をくれました。というわけで、「炒飯に最も適している」というこめ油を使っての炒飯の作り方をご紹介します。