グルメライターの実家に伝わる絶対おいしい「甘くて茶色い玉子焼き」の作り方【我が家の定番レシピ】

砂糖も醤油もいっぱい入れる、おばあちゃん流「甘くて茶色い玉子焼き」

◎材料

・卵3個……(Mサイズ)
・白砂糖……大さじ2強
・醤油(あれば昆布醤油)……大さじ1強
・塩……少々

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 春は家族で山菜取りに出かけていました。そこで、おばあちゃんが手作りの玉子焼きと太巻きを作ってきてくれて、温かいほうじ茶と一緒に食べるのが楽しみでした。

 祖母の玉子焼きを初めて見た時は、「なんで茶色いの? もしかして悪くなってる?」と聞き、おばあちゃんもお母さんも笑っていました。恐る恐る食べてみると、甘くて醤油の香ばしい香りがなんとも絶妙! 山菜取りで疲れた身体を癒してくれるそんな味でした。

[食楽web]
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 懐かしさに浸りつつ早速作っていきますが、見てください、この色を。砂糖の多さにも戸惑いましたが、醤油の多さにも驚きです。見た目がイマイチになることはお構いなく、「味がしっかりついていた方がおいしいに決まっている」というおばあちゃんの確固たる意志を感じました。

 注意点としては、砂糖も醤油もたくさん入っているので、焦げやすいというところ。かなり巻きにくかったですが、なんとか完成です。

 茶色を通り越して、黒いかも? スイーツのように照りっと光沢のある見た目。そうそう、これ。アルミホイルに巻いて持ってきてくれたんですよ。

 食べてみると、ド直球な甘さと醤油の風味が懐かしい。ちなみに、焼き立てをすぐ食べるよりも、冷蔵庫で数時間寝かせた方が、味が全体になじんでおいしいのです。

 そんなおばあちゃんの玉子焼きで育ったお母さんは、どんな玉子焼きで筆者を育てたか、気になりませんか? ということでレシピはこちら。

やっぱり玉子焼きは甘くなくちゃ! お母さん流「甘くて黄色い玉子焼き」

◎材料

・卵……3個(Mサイズ)
・砂糖……大さじ1
・塩……小さじ1/4
・醤油……(醤油さしで)3~4滴

 おばあちゃんの一品と比べると、だいぶマイルドな味付けになりました。栄養士の仕事をしていた影響か、わりと薄味だと思います。でもやはり、おばあちゃんの味で育っているので、砂糖はしっかり入れるのがポイントだそうです。

 巻きやすく、仕上がりも綺麗な色。砂糖の甘さがきいていて、ほのかに醤油の風味を感じられます。朝食とお弁当に必ず入っていた味なので、久しぶりに食べてこちらも懐かしく思いました。

 ちなみに筆者は関西出身の夫がいるので、出汁で作ります。でもやっぱり玉子焼きは甘い方が好きなので、卵3個に対して砂糖大さじ1/2を入れて、ほんのり甘めに。

 玉子焼きは「我が家の味」が一番出る料理。他のご家庭ではどんな味で食べているのか気になります。

(撮影・文◎亀井亜衣子)