速報!! 2018年バレンタイン注目の日本のショコラ4選

Chocolat de 吉祥 par Tomomi Chiba

ボンボンショコラ 雲錦 3,888円(8粒入)
ボンボンショコラ 雲錦 3,888円(8粒入)

 パリの5つ星ホテルでシェフ・パティシエールを務めた千葉ともみ氏と、京都手描き友禅の老舗染匠4代目・吉川博也氏の雅なるコラボ。この日は京都ならではの素材を使った4種を試食した。

 まずは「本田味噌本店」の西京白味噌を使った白味噌ガナッシュ。し、し、白味噌!? 西京白味噌のまあるい甘みと、はかなき塩け。赤褐色の辛口の味噌で育った東北生まれの筆者の舌にあまりなじみのない白味噌だが、優しく品のある風味に酔いしれた。改めて日本の味噌文化の奥深さに感じ入る一粒。(下段左から3個目)

 続いて、や、や、八つ橋!? 鼻に抜けるニッキの香りは八つ橋そのもの。ニッキは好き嫌いが分かれるスパイスだが、筆者はことのほか好きなフレーバー。あのニッキパウダーまみれの皮が食べたくて、餡子なし生八つ橋を買うほどだ。八つ橋ガナッシュには「聖護院八ッ橋総本店」の八ッ橋を使用。堅焼きタイプの八つ橋のカリッとした食感が心地よい。(上段左から2個目)

 3種めは「原了郭」の黒七味を使った黒七味ガナッシュ。黒七味といえば、ちょっといい蕎麦やに置いてある木筒入りのイメージ。ピリッと刺激的な辛味だけではない豊かな香りが、ショコラの苦味とあいまって、洋酒と合わせてもいけそうな大人向けの一粒。(下段左から1個目)

 最後の一粒は「山政小山園」の抹茶をふんだんに使った抹茶ガナッシュ。ショコラ界ではすでにおなじみの抹茶ショコラだが、使う抹茶の銘柄によって驚くほど差が出る。こちらは抹茶風味ではなくしっかり抹茶、ザ・抹茶。抹茶ガナッシュに使われている銘柄は幅広い流派に好まれている“小倉山”。一粒でお薄を一服いただているような満足感。(下段左から2個目)

 以上の4種を味わっただけなのに京都が身近に感じられる。ほか4種はフランボワーズ、日本酒、桜、ナチュール。さらに、七宝、唐草、桜、菊など、縁起のいい吉祥文様ショコラはお祝いにもお誂えかと。

シルスマリア

ソラリス生チョコレート 1,836円(18粒入)
ソラリス生チョコレート 1,836円(18粒入)

 神奈川・平塚にある「シルスマリア」。生チョコレート発祥の店として話題になることも多い。看板商品の生チョコは種類も豊富。お酒を使った生チョコにも定評があり、今回、日本橋三越本店先行販売となるのは<ソラリス 古酒甲州2005>とホワイトチョコレートを独自の比率でブレンドした生チョコ。木箱入りの特別感もまたそそる。

 <ソラリス 古酒甲州2005>は山梨県産甲州種で仕込んだワインを10年以上寝かせた熟成古酒。できるものならそのまま味わいたいと思うのは酒好きが考えることなのか。

 こちらの生チョコは見慣れた茶色い石畳ではなく、うっすら雪化粧。一粒一粒、手づくりならではのふぞろいな表情や口の中で優しく溶けていく食感は変わらない。ワインの甘い香りがふわりと漂う生チョコはいちごや洋梨と合わせてデザートの趣きで楽しんでもよさそう。

ジョンカナヤ

ボンボンショコラ5種アソートM 2,700円(5粒入)
ボンボンショコラ5種アソートM 2,700円(5粒入)

 多くの著名人に愛された伝説のレストラン「西洋膳所ジョンカナヤ麻布」の真髄を受け継いだショコラトリーからはバレンタイン限定のハートモチーフを加えた5種のアソートが日本橋三越本店限定として登場。

 手紙の封筒や文書に封印を施したり、容器を密封するために用いる「封蝋」のトレードマークは、ジョンカナヤのショコラファンにはすでにおなじみ。お酒をテーマにしたシリーズの中でもとくに人気にある“ノチェロ”(くるみのリキュール)や、“シャンパーンパール”もアソートイン。さらにピーチ、山椒も。

 ハートモチーフのショコラはジャワ島のシングルエステート(単一農園)で収穫された稀少なカカオだけを使用した“ノアール”。繊細な酸味が感じられ、わずかな苦味と甘みの調和が抜群。甘いだけのチョコが苦手という人にもおすすめできそうだ。

HOMARE 誉

餡カカオショコラ 3,024円(9粒入)
餡カカオショコラ 3,024円(9粒入)

 愛媛・西予に本店を構える老舗和菓子店<山田屋まんじゅう>と、日本に合うショコラを追求したショコラ専門アトリエを持つ<ベル アメール>のコラボ。ガナッシュに山田屋まんじゅうの滑らかなこし餡を合わせた餡カカオショコラだそう。

 小豆とカカオ。いってみれば同じ豆同士ではないか。パッケージもアートフル。それでは実食! と思いきや、あいにく試食の用意がない(というときもある)。日本のショコラ4選、最後の一品は実食レポ不発となったが、小豆とカカオ。いったいどんな味わいなのだろう。興味津々である。

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 以上、注目の日本のショコラ4選のほかにも、日本橋三越本店限定や先行販売のショコラ含め、約100ブランドが大集合の「スウィーツコレクション」は来年1月31日から。甘いご褒美を自分のために。そして、特別なキモチを届けたい誰かのために(後づけ)。

(取材・文◎笹森ゆうみ)

●DATA

スウィーツコレクション

開催期間:2018年1月31日(水)~2月14日(水)
※最終日18時閉場
会場:日本橋三越本店 本館7階 催物会場
「スウィーツコレクション」スペシャルサイト(開設予定2018年1月8日)http://www.mitsukoshiguide.jp/Valentine/