成田山詣のついでに寄って食べたい!老舗の「名物グルメ」3選

鰻を捌く、焼く、職人技が圧巻! 風情あふれる鰻店『川豊』

川豊

 成田は、利根川や印旛沼の川魚が豊富に採れる地域でした。そのため、昔から現在に至るまで、成田グルメといえば“鰻”といわれるほど、参道には約60店もの鰻店が並んでいます。

左:参道の名物、鰻職人の大将が鰻を捌く様子。右:表面を香ばしく焼き上げる姿も見られる
左:参道の名物、鰻職人の大将が鰻を捌く様子。右:表面を香ばしく焼き上げる姿も見られる

 その中で一際存在感を放っているのが、明治43年創業の「川豊(かわとよ) 本店」。3代目が後を継ぎ、来年で110年目を迎えるこの店は、平日の昼時でも1時間待ちになる日も珍しくないほど客足が途絶えません。表参道に漂う香ばしい香りに誘われ足を止めると、職人が手際よく鰻を捌き、丹念に焼きあげる姿を見ることができます。

急な階段の上に広がる2階の座席スペース
急な階段の上に広がる2階の座席スペース

 趣のある建物はその昔、「旅籠」として活用されていたもの。門前町の風情を感じながら、鰻を堪能できるのも人気の秘訣です。1、2階の広い座敷スペースに腰掛け、川魚のつまみが付いたビールや日本酒をいただきながら、「うな重」が出てくるのを待ちます。

「上うな重」うなぎ1尾3600円(税込)。別途100円で「きも吸い」が付く
「上うな重」うなぎ1尾3600円(税込)。別途150円で「肝吸い」が付く

 待ってました! スタッフがテキパキと働くこの店は、客入りまで計算され尽くされ、そんなに待たずに「うな重」がテーブルに出されます。鰻はその時の最高のものを目利きで仕入れており、現在は鹿児島県大隅産や愛知県三河産の鰻を主に使用しています。

箸でスッと切れる柔らかさ!
箸でスッと切れる柔らかさ!

 ふっくらとした鰻は箸でスッと切れて、口の中でほろほろと崩れ、とろける食感。これはウマい! 創業から継ぎ足し続けた伝統のタレは甘すぎず、コクがあり、鰻の旨味もよく感じられます。

店先で鰻を焼く職人
店先で鰻を焼く職人

 店先の捌きたての鰻に串を打ち、サッと白焼きしてから蒸し器で蒸して余分な脂を落とし、旨味だけを残して蒲焼にする……。すべては職人の経験による絶妙なタイミングでなされるからこそ、この食感、旨味が生きているのです。

●SHOP INFO

店名:川豊 本店

住:千葉県成田市仲町386
TEL:0476-22-2711
営:10:00~17:00(L.O.)
休:なし(不定休あり)