名古屋名物「あんかけスパ」の元祖『ヨコイ』の人気メニューを家で再現したらクセになる旨さだった!

王道メニュー「ミラカン」と基本の作り方

2.2mmの極太麺は日本で最初にパスタを製造した老舗ブランド、ボルカノによる特注品
2.2mmの極太麺は日本で最初にパスタを製造した老舗ブランド、ボルカノによる特注品

 まずは一番人気の「ミラカン」から。ちなみに「ミラカン」は、お客さんのリクエストから生まれたメニューで、ウインナー・ハム・ベーコン入りの「ミラネーズ」、玉ねぎとピーマン、マッシュルームなどがトッピングされた「カントリー」、この2つの合体からネーミングされたそうです。

 鍋にたっぷりのお湯を沸かして、一人分100gのスパゲッティを茹で始めます。麺が太いので茹で時間は11~13分。並行してパスタソースも箱から出して温めておきましょう。

具となる材料適量を火が通るまで炒める
具となる材料適量を火が通るまで炒める

 麺を茹でている間に、サラダ油を熱したフライパンで、細切りにしたピーマンと玉ねぎ、マッシュルーム(缶詰のスライスでOK)、カットしたベーコンとハム、薄切りにした赤ウインナーを炒めます。

冷水で一気に冷やして麺をしめるのがポイント
冷水で一気に冷やして麺をしめるのがポイント

 麺が茹で上がったらザルにあげ、流水(冷水)ですすいで粗熱をとります。一度だけだとボウルの水がぬるいままなので、筆者は手早く水を替え氷水でササッと麺をしめました。

 ちなみにこの行程はパッケージの箱には書かれておらず(動画では紹介されています)、一度目の試作で筆者は知らずに省いてしまったのですが、後からわかりますがこの行程は絶対にした方がよいです。

パスタを炒めるのもポイントの一つ

油が少なすぎると鍋底に麺がくっつきやすいので注意
油が少なすぎると鍋底に麺がくっつきやすいので注意

 麺を焼く行程も「あんかけスパ」ならではのもの。水気をよく切った麺を、ラードをひいたフライパンでキツネ色になるまで3分ほどよく炒めましょう。ラードの代わりにサラダ油でもいいのですが、仕上がりに差が付くので筆者はラードを強くオススメします。

冷水でしめた麺の弾力ある噛みごたえも楽しい
冷水でしめた麺の弾力ある噛みごたえも楽しい

 お皿の中央に麺を盛り、温めた「創業ソース」を麺の周りに半円状に盛りつけ、炒めた具材をのせたらできあがりです。

 くるくるとフォークで巻いて一口味わってみてびっくり。あんかけというネーミングから、あんかけ焼きそばのような甘辛味を想像していましたが、「あんかけスパ」は黒コショウがガツンと効いていて、びっくりするほどスパイシー。

 ラードの香ばしさをまとった極太麺はモチモチで噛みごたえ抜群。トマトの酸味と野菜の旨みを感じるとろみのあるソースが実によく絡んで、食べ進むごとに汗がじわりと噴き出します。旨辛という言葉がぴったりの、クセになる味わいに衝撃を受けました。

創業時の人気No.1メニュー「スペシャル」は「現在ソース」で再現!

店舗の味に近づけて新たに商品化された「現在ソース」を合わせた「スペシャル」
店舗の味に近づけて新たに商品化された「現在ソース」を合わせた「スペシャル」

 2品目の「スペシャル」は、60年前の創業時に一番人気を誇った、いわば原点ともいえる一皿。材料は赤ウインナーとゆで卵という超シンプルメニューです。

 ウインナーは縦半分に切って皮に切れ目を入れて焼き、ゆで卵は殻をむいてフォークで細かくつぶしておきます。「現在ソース」は辛みの中にコクと甘味を感じ、「創業ソース」よりもまろやかな味わい。トッピングの玉子と懐かしの赤ウインナーが辛さを和らげ、とても食べやすかったです。

 ご紹介した「ヨコイのソース」。スパゲッティだけでなく、ピリリとした天津飯のソースなどにもアレンジできますよ。ご自宅で、名古屋ならではのご当地グルメを楽しんでみてください。

(撮影・文◎池田実香)

スパゲッティ・ハウス ヨコイ

https://yokoi-anspa.jp/