養殖マグロに革命!? スーパー『オオゼキ』が猛プッシュ中の「近大生まれのマグロ」が絶品すぎた!

赤身で「本マグロ」と「近大生まれのマグロ」の差をチェック!

今回購入した「近大生まれのマグロ」の赤身と中とろ
今回購入した「近大生まれのマグロ」の赤身と中とろ

 今回は「近大生まれのマグロ」が一般的な「本マグロ」と比べ、どう味が違うのかを見極めるためにまず、両方の赤身を購入し食べ比べることにします。取材時の価格では、「近大生まれのマグロ」の赤身が100g・1280円に対し、「本マグロ」の赤身は100g・999円です。

 パッケージから取り出し切ってみると、「近大生まれのマグロ」のほうが赤く艶々としており、赤身でありながらもトロ感も漂う雰囲気。対する一般的な「本マグロ」はあくまでも赤身本来の発色で、身の繊維が詰まっていそうには見えるものの「近大生まれのマグロ」ほどの強い個性はありません。

「近大生まれのマグロ」の赤身(上)と一般的な「本マグロ」の赤身(下)
「近大生まれのマグロ」の赤身(上)と一般的な「本マグロ」の赤身(下)

 見た目的にはこんな印象を抱きましたが、実際に食べてみると、それがそのまま味に反映することに気づきます。

一般的な「本マグロ」の赤身
一般的な「本マグロ」の赤身

 まず、一般的な「本マグロ」でも『オオゼキ』のそれはかなり美味しく、マグロ本来の身の味を楽しむことができました。

「近大生まれのマグロ」の赤身
「近大生まれのマグロ」の赤身

 一方の「近大生まれのマグロ」の赤身は身がプリッとしており、赤身とは思えないほど脂が乗っています。赤身と言えば、赤身には違いないですが、もはや赤身の定義を覆すほどの美味しさ。例えば寿司店でこのネタが提供された際は「この店のマグロはちょっと違うぞ!」と思わせるであろうインパクトある味で、これは一度食べると忘れられない味だと思いました。

「近大生まれのマグロ」の中トロは、品の良いトロ感が絶品!

「近大生まれのマグロ」の中トロ
「近大生まれのマグロ」の中トロ

 赤身でこれだけの旨さを感じさせてくれた「近大生まれのマグロ」ですが、次に中トロをいただきます。冒頭で紹介したパッケージでは「いかにも中トロ!」という脂トロトロの様子は確認できませんでしたが、しかし、実際に口にしてみると、細かい繊維に脂が散りばめているかのように、後から中トロ特有の脂感が押し寄せてくる感じで、これがまた品よく美味。

「近大生まれのマグロ」の中トロはシャリとの相性抜群です!
「近大生まれのマグロ」の中トロはシャリとの相性抜群です!

 酢飯を作って手巻きでもいただきましたが、ご飯との相性も抜群。「近大生まれのマグロ」のポテンシャルを感じたいのなら、赤身と中トロ双方をいただくのが良いと思います。

「近大生まれのマグロ」は長きに渡って取り組まれた養殖技術がふんだんに取り入れられた究極の逸品だった!

様々な立場の人たちが三位一体となり完成させた「近大生まれのマグロ」
様々な立場の人たちが三位一体となり完成させた「近大生まれのマグロ」

 さすが鮮魚には定評がある『オオゼキ』! かなり旨いマグロを取り扱ってくれていると大満足の筆者でしたが、聞けばこの「近大生まれのマグロ」、近畿大学が50年以上の長きにわたって取り組んだ養殖事業に対し、豊田通商が2010年に提携。それらの知見がそのまま反映されたものなのだそうです。『オオゼキ』の担当者の方に聞きました。

「近畿大学の完全養殖技術から生み出された種苗を、豊田通商グループの持つ中間育成技術で幼魚まで養成。その幼魚を、日本屈指の養殖漁場である愛媛・宇和海へ移送し、地元のプロの養殖業者によって成魚まで育てられたマグロです。

 それぞれの分野のパイオニアである各社が最大限強みを発揮することで、種苗から成魚に至るまで一切の妥協を許さず生産されたマグロは、数ある完全養殖マグロの中でも、究極の逸品です。

 このブランドマグロのコンセプトは『日本のマグロ食文化を未来の子供たちのために守る』です。近畿大学と豊田通商、そして各地のプロの養殖会社がワンチームとなって進めたものを、オオゼキで取り扱わせていただくようになりました。

 クロマグロの資源には限りがあります。持続可能な養殖方法で種苗生産者、中間育成者、成魚生産者が三位一体となって生産し出荷された近大生まれマグロの究極の味を是非ともご賞味ください」(オオゼキ・担当者)

この味は養殖マグロの中でも別格の味。是非ご賞味を!
この味は養殖マグロの中でも別格の味。是非ご賞味を!

 相当な知見と思いを持つ人たちが三位一体となり完成させた「近大生まれのマグロ」を、鮮魚に注力する『オオゼキ』が扱うのもまた必然的のようにも思います。『オオゼキ』店頭への入荷は不定期とのことですが、冒頭でも触れた通り『オオゼキ』の鮮魚コーナーの店員さんたちは皆さん柔軟で親身に応じてくれるので、興味がある方は是非入荷をリクエストしてみてください。「近大生まれのマグロ」のこの味、病みつきになりますよ!

(撮影・文◎松田義人)