ラーメン官僚が厳選! 2022年に東京に誕生した「BESTラーメン」7選

奄美の郷土料理『鶏飯』をモチーフにした唯一無二の「醤油そば」|『麺屋ルリカケス』(木場)

6月23日に木場にオープンした『麺屋ルリカケス』の「味玉醤油そば」
6月23日に木場にオープンした『麺屋ルリカケス』の「味玉醤油そば」

 店主は12年に及ぶ修業を経て、蔵前の実力店『らーめん改』の店長まで務めた実力派ラーメン職人・磯脇智将氏。そんな同氏が、『らーめん改』と味を全く異にする1杯を引っ提げ、ラーメン激戦区・木場の地で立ち上げたのが『麺屋ルリカケス』。

 現在、提供するのは、「醤油そば」「塩そば」「鰯煮干そば」「鶏つけそば」「濃厚つけそば」の5種類。充実のラインナップだが、イチオシは最先発メニューである「醤油そば」だ。

 奄美の郷土料理『鶏飯』をモチーフにしたという「醤油そば」の顔立ちは、一度目にしたら脳裏に焼き付いて離れない趣豊かなもの。錦糸卵の「黄」、鶏のほぐし身の「白」、九条ネギの「緑」、細切りメンマの「茶」、豚チャーシューの「紅」。様々な色彩が、スープの深褐色を背景にクッキリと浮かび上がる。視覚的訴求力は抜群だ。

鶏の滋味と、鼻腔を心地良くくすぐる節の和風味。淡麗鶏魚介スープの最適解とでも言うべきうま味の“黄金比”。素晴らしいとしか言いようのない出来映え
鶏の滋味と、鼻腔を心地良くくすぐる節の和風味。淡麗鶏魚介スープの最適解とでも言うべきうま味の“黄金比”。素晴らしいとしか言いようのない出来映え

 スープは、丸鶏・鶏ガラと、節系魚介(本枯れ節、花鰹)等により構成される。五臓六腑に沁みわたる鶏の滋味と、鼻腔を心地良くくすぐる節の和風味。双方が、互いを引き立て合いながら仲睦まじく共存し、より高い次元のうま味を生み出している。

自家製の麺は太麺か細麺をセレクト可能。こちらは太麺
自家製の麺は太麺か細麺をセレクト可能。こちらは太麺

 スープに合わせる麺は、九州産小麦の「チクゴイズミ」を配合した自家製。太麺か細麺かを選択できるが、柔らかくモッチリとした食感が九州のうどんを彷彿とさせる太麺が、このスープにより良く合っているような気がする。

 奄美の郷土料理である『鶏飯』をモチーフにした、唯一無二のひと品。その魅力をじっくりと噛みしめてもらいたい。

●DATA

住:東京都江東区東陽3-6-2 小鳥居ビル 1F
TEL:非公開
休:火曜(Twitterで毎月店休を告知)
アクセス:地下鉄東西線・木場駅から徒歩2分