【食楽実食】小田原の市場関係者も御用達! 行列必至の人気店『魚市場食堂』の「小田原丼」が支持される理由

数時間前まで行われていたセリの臨場感たっぷり! 現地へ潜入してみよう

小田原魚市場は「小田原市公設水産地方卸売市場」が正式名 [食楽web]
小田原魚市場は「小田原市公設水産地方卸売市場」が正式名 [食楽web]

 飲食店が集まる小さな繁華街を抜け、最奥に位置するのが小田原漁港と魚市場です。市場の入口には食堂へ誘う案内看板が出ているのですぐわかります。

10時頃の魚市場。セリが行われた余韻が残る
10時頃の魚市場。セリが行われた余韻が残る

 先に進むと広がるのは、大屋根で覆われた薄暗い魚市場の風景。フォークリフトや魚が入ったトロ箱をのせる台などがまだ残っていて、数時間前までここでセリが行われていた臨場感が漂います。

 2階の食堂に通じる階段まで市場内を横断しますが、ここでは人よりもフォークリフトが優先。作業中の関係者がいることもあるので、周囲をよく見て気を付けて通るのがベターです。床が濡れていて滑りやすいので注意しましょう。

開店前、横断幕がかかる通路には10数人を超える人の列
開店前、横断幕がかかる通路には10数人を超える人の列

 目指す食堂は魚市場の2階にあります。こちらの食堂、もともとは市場関係者向けに作られただけに、ボリューム満点の漁港めしが安く食べられるのが最大のウリ。観光客が多く価格は上昇傾向にありますが、周囲の他の飲食店と比べると割安なこともあり、10時の開店前から行列ができる人気店となっているのです。

2階へは緑のレトロならせん階段を上っていく
2階へは緑のレトロならせん階段を上っていく

 数量限定の海鮮丼が待っている、はたしてありつけるでしょうか。そんなはやる気持ちを抑えつつ奥の階段を上っていきます。この年季の入った階段も、なんともいえない味があります。市場の施設概要看板によると、建物自体は今から56年前、昭和43年からここにあるようです。

目が泳いでしまいそうな券売機。後ろに人が並んでいると少々焦る
目が泳いでしまいそうな券売機。後ろに人が並んでいると少々焦る

 食堂のシステムは、入口で食券を購入しカウンターに出し番号札を受け取り、番号が呼ばれたら取りに行くセルフ式。お茶も、食べ終わった膳を戻すのもセルフです。

 この日のお目当て「小田原丼」は限定25食、間に合いました。提供数は日によって20食、45食などと異なり、12時過ぎには売り切れることが多いそうで、早めの来店をおすすめします。

 ちなみにメニューの全ラインナップは、入口券売機の前に来るまで見られないので、順番がきてずらりと並ぶボタンに圧倒されてしまう可能性が大。通路に張られた一部メニューの張り紙をチェックするなど、あらかじめ食べたいメニューの目星をつけておくことをおすすめします。