新店から老舗まで! 神保町のガチで旨い「天丼」4選

創業91年の老舗の天丼店『はちまき』の文豪も愛した「天丼」!

『はちまき』の「天丼」800円(税込)
『はちまき』の「天丼」800円(税込)

 まずは神保町界隈で天丼を出すお店としては古参にあたる『はちまき』から。創業は昭和6年からという老舗で、江戸川乱歩や井伏鱒二などの名だたる文豪や、北條秀司ら演劇界の重鎮が通ったという「書の街」神保町ならでの逸話も持つ名店です。

 さっそくランチ時間帯にお店を訪ねると、続々とお客さんが出入りし、それに応えるように厨房では続々と天ぷらがあがっています。迷わず「天丼」800円(税込)をオーダー。味噌汁がつき、なおかつ無料で大盛にもできます。着丼した天丼を見てビックリ。丼の中央に香ばしく、そして薄めの衣で揚げられたエビ天2本に加え、イカ天、キス天、ピーマン天、レンコン天の4種が乗っています。

 さっそくいただくと、揚げたての天ぷらのサクサク食感が美味しく、素材の味が引き出されています。ごま油の香りが乗ったタレで、ご飯が次々に進みます。あっさりテイストで、上品な味です。

固めに炊かれたご飯に浸透するサッパリ目のタレがまた美味!
固めに炊かれたご飯に浸透するサッパリ目のタレがまた美味!

 タレが、丼用にあえて固めに炊かれたご飯に浸透して、これまた美味。天丼なので、油モノではありますが、天ぷらの衣・タレ・お米のバランスが実に上品で後でもたれることもなく、意外とサッパリいただけました。さすが名店の味。その気になれば毎日でも食べられそうな品の良い天丼だと思いました。

●SHOP DATA

店名:はちまき

住:東京都千代田区神田神保町1丁目19
営:11:00~20:00
休:なし

器からはみ出すエビ天と穴子天を独り占め!『喜道庵(喜の字は本来七が三つ重なる字です。以下同じ)』の絶品「天丼」

『喜道庵』の「天丼」1100円(税別)
『喜道庵』の「天丼」1100円(税別)

 続いては2019年創業と、神保町界隈では新参のお蕎麦屋さんの「天丼」です。『喜道庵』という難しい漢字のお店ですが、読みは「きどうあん」です。和モダンの内装がシャレており、良い意味で「神保町的でない」雰囲気ですが、店内は広く席数多めで、ゆったりと落ち着いて食べられます。

 お蕎麦屋さんでありながら、丼もののメニューが豊富で、人気メニューの一つはやっぱり「天丼」1100円(税込)。もちろん筆者もオーダーしました。神保町価格としては少々高く感じる一方、その中身を見て納得です。器からはみ出るほどのエビ天、穴子天の他、カボチャ天、ナス天などがドーンと乗っています。

 エビは身が大きくプリプリ、穴子は口の中で優しく溶けていくような味わいです。新鮮な野菜の味を存分に引き上げたカボチャ天、ナス天とのバランスも最高です。また、見た目よりもあっさりとしたタレが染みた衣は、サクサクというよりも柔らかいタイプで、ふっくらと炊き上がったお米との相性バッチリです。

柔らかめの衣に、タレが染み込んだご飯は相性抜群。これぞまさしくザ・天丼!
柔らかめの衣に、タレが染み込んだご飯は相性抜群。これぞまさしくザ・天丼!

『喜道庵』の「天丼」、オシャレな印象の内装などから創作系かと思いきや、オーソドックスな「天丼」のスタイルを守りつつ、どこまでも丁寧に作っているように思いました。こちらもまた神保町での「天丼」必食のお店と言って良いでしょう。

●SHOP DATA

店名:喜道庵

住:東京都千代田区神田神保町2丁目12-8
営:11:30~21:45
休:日曜、祝日