リニューアルした天下一品のカップ麺はお店の味になったのか? 旧作と食べ比べて検証してみた!

リニューアルでこってり具合がかなりUP!

天下一品のカップ麺。左が新バージョン、右が旧バージョン
天下一品のカップ麺。左が新バージョン、右が旧バージョン

 さっそく新旧のカップ麺を比べてみると、まずカップの大きさが違います。新型のほうが一回り大きい。ちなみに内容量は、旧バージョン(308円)が1食134g(492kcal)、新バージョン(385円)は1食138g(503 kcal)。量もカロリーも、そして値段も昔よりアップしたわけですね。さらに中に入っているスープやトッピングも違います。

●旧バージョン
・後入れの粉末スープ
・後入れの液体スープ
・かやく(チップ状のチャーシューやメンマ、ネギ)

●新バージョン
・先入れの粉末スープ
・後入れの粉末スープ
・後入れの液体スープ
・かやく(リアルな形の丸型のチャーシューと細長メンマ、ネギ)

 といった具合に、リニューアルによって、お値段も内容もリッチな感じになっているのがわかります。特にスープに関しては“先入れ粉末スープ”が新たに加わったのが大きな特徴です。これが果たして味にどう影響してくるのか、気になりますね。

熱湯を注ぐ前に、「先入れ」の具材やスープを入れた状態
熱湯を注ぐ前に、「先入れ」の具材やスープを入れた状態

 というわけで、どちらにも熱湯を注いで4分ほど待ってフタをあけ、かき混ぜてみます。この時点ではっきり違いがわかりました。新バージョンのスープは、旧バージョンと比べて、かき混ぜる箸が重く感じるほど、かなりどろどろ!

新バージョンの「天下一品」カップ麺。レンゲですくってみても、その粘度の高さがよくわかります
新バージョンの「天下一品」カップ麺。レンゲですくってみても、その粘度の高さがよくわかります

 いざ実食してみると、スープの味の印象もかなり違います。とろみ感が強くなったせいでしょうか、新バージョンは旨みもアップした印象。味もより濃厚に感じます。ちなみに麺は、旧バージョンと同様、生麺に近い食感で、つるつるしてコシもあって、相変わらず美味しいです。

左が新バージョン、右が旧バージョン。スープだけを並べて比べてみても新作のスープは色味が濃く、脂も多く浮いていることがわかります。
左が新バージョン、右が旧バージョン。スープだけを並べて比べてみても新作のスープは色味が濃く、脂も多く浮いていることがわかります。

 店の味には遠く及ばないにしても、旧バージョンもけっこうイケていたのに、リニューアルしたことで、さらにこってり感が強まり、濃厚なスープになったのは間違いありません。格段に美味しくなった気がします。

 ただ、あえて言えば、とろみや濃厚な味については旧バージョンよりアップしているものの、やっぱりお店の“こってり”とはまったく別モノ。お店でいただくこってりの、粘度が高いだけではない、鶏ガラと野菜十数種類の野菜でじっくり作るポタージュのようなどろどろなスープを、カップ麺で実現するのは相当難しいんだろうな、という感想を持ちました。

 とはいえ、お店で食べるこってりとカップ麺を比較して細かいところをつつくのも野暮というもの。実際に食べてみて、カップ麺として史上最高のこってり感というコピーには納得できたし、旧バージョンよりも遥かにお店のこってりの濃厚なコクに近づいたのは確か。何より、これはこれで美味しいのです。

 いずれにしても、唯一無二の天下一品のこってりスープを目指すなかで、カップ麺のクオリティがどんどんアップしていくのは素直に喜ばしいことです。みなさんもぜひ新バージョンの天下一品のカップ麺を食べて、その進化のほどを体感してみてください。

(撮影・文◎土原亜子)