ファストフードのチーズバーガーはどれが旨い? マックからバーガーキングまで5社の「チーズバーガー」を食べ比べてみた!

バーガーキングとロッテリア、フレッシュネスのチーズバーガーは?

バーガーキングの「チーズバーガー」270円は直火焼きのパティが旨い!
バーガーキングの「チーズバーガー」270円は直火焼きのパティが旨い!

 後半は、バーガーキングとロッテリア、フレッシュネスを一気に紹介しましょう。

 まずはバーガーキング。看板メニューは言わずと知れた“ワッパーシリーズ”。とくに「ワッパーチーズ」(640円)が大人気商品ですが、普通サイズの“ハンバーガーシリーズ”もあって、その中で最もシンプルなのが「チーズバーガー」(270円)です。ちなみにバーガーキングにはただの「ハンバーガー」というのはありません。

 さて、その「チーズバーガー」ですが、白ゴマが振りかけられたバンズは大きめで、中の具材はパティ、オレンジ色のチーズ、ピクルス、マスタード、ケチャップです。こちらのチーズも、濃い色味から分かる通り、チェダーを中心にブレンドして作っているオリジナルチーズです。

バーガーキングのチーズバーガーをオープン
バーガーキングのチーズバーガーをオープン

 大きめのバンズに大口を開けてかぶりつくと、その瞬間にほのかな薫香を感じます。その由来はもちろん“直火焼き100%ビーフ”。パティにはしっかり網焼きの跡がついていて、その香りとともに、ビーフの旨味を強く感じます。

 ただし、マスタードの量と味の主張がやや強く、それが肉の美味しさを際立たせているのですが、一方で、チーズの存在感を打ち消しているようにも思えます。チーズ云々というよりも、直火焼きのパティをシンプルに味わうバーガーといった印象です。

ロッテリアには2つのチーズバーガーがある!

ロッテリアの「チーズバーガー」290円
ロッテリアの「チーズバーガー」290円

 ロッテリアは、マクドナルドが日本に上陸した翌1972年に開業した日本のファストフード界ではかなり歴史のある存在。チーズ入りのバーガーもたくさんありますが、今回、買ってきたのは「チーズバーガー」(290円)と「絶品チーズバーガー」(420円)の2種類。

 まずは、スタンダードな「チーズバーガー」から。バンズの中にはパティ、2種類のチーズ、ピクルス、ケチャップ、マスタードが入っています。バンズの見た目はマックに似ていますが、食べ比べてみると、ロッテリアのほうがパサつきがなく、フワフワ。そして、甘くありません。

ロッテリアの「チーズバーガー」をオープン
ロッテリアの「チーズバーガー」をオープン

 中のパティはやや厚め。あっさりしていて、しかも蒸したようなフワフワ感&しっとり感があります。ピクルスは小さめで味としての強さはなく、チーズのまろやかさが際立ちます。塩味も控えめで、全体的に非常にさっぱりしたチーズバーガーでした。

 続いて、「絶品チーズバーガー」をいただきます。こちら、2007年に登場したプレミアムハンバーガーの先駆けともいえる人気商品です。

「絶品チーズバーガー」420円
「絶品チーズバーガー」420円

 バンズを持ち上げてみようとしましたが、バンズとチーズが一体化しており、なかなか開けにくいので、2つに割ってみました。すると、中身はなんとパティとチーズのみ。ケチャップやマスタード、ピクルスなどは一切入っていません。なんというシンプルさ、そして潔さ!

ロッテリアの「絶品チーズバーガー」
ロッテリアの「絶品チーズバーガー」

 そして、これまでのバーガーと全然違うのは、バンズがフカフカもっちりしていて、バターを彷彿させるコクや香りが感じられること。さらに、パティは8mmとひときわ分厚く、粗挽きの牛肉を使用し、黒胡椒がかなり効いているのも特徴です。

 さらにチーズには、ゴーダーチーズとチェダーチーズの2種類を使用。しかもプロセスチーズではなく、ナチュラルチーズです。質のよいチーズの味わいが口に広がります。うーん、美味しい…! まぁ、お値段的にもグルメバーガーに近いということもあり、マックやモス、バーガーキングの3つより確かに高級感が感じられました。

グルメバーガー感満載のフレッシュネスバーガー

フレッシュネスバーガーの「チーズバーガー」450円
フレッシュネスバーガーの「チーズバーガー」450円

 トリを飾るのはフレッシュネスバーガー。1992年、東京・駒場に誕生し、今では全国に120店舗以上あるハンバーガーチェーン店ですが、「大人がくつろげるバーガーカフェ」をコンセプトにしているだけあって、ファストフード店というより、カフェ感が強いお店ですよね。

 しかもハンバーガーも、肉汁あふれるビーフパティ、国産の新鮮生野菜、さらにバンズを選べたり、基本的にはオーダーが入ってから作り始めるなどの独自のこだわりを貫いています。そのこだわりもあって、シンプルな「チーズバーガー」でも450円となかなかお高め。実際、ほかの店ではなかった野菜がたっぷり入っていて高級感ありますね。

 白ゴマ付きのバンズを取ると、パティ、チーズ、レタス、トマト、ケチャップ、刻みピクルス、マスタード。

フレッシュネスバーガーの「チーズバーガー」をオープン
フレッシュネスバーガーの「チーズバーガー」をオープン

 バンズは、外側がカリッと焼き上げられていて、かじるとサクッとした食感、中はふわふわ。バンズ自体に旨味を感じます。具材に到達すると、みずみずしいレタスやトマト、そして肉々しいビーフパティが口の中で広がります。噛むほどに、それぞれの食材のジューシー感がたたみ掛けてくるよう。

 特筆すべきはチーズの濃厚なコク。よく見ると、スライスチーズではなくてチーズクリームのようです。あまりに美味しいので調べてみると「ゴーダ、チェダー、モッツァレラの3種類のチーズをワインで仕上げた特製のチーズソース」なんだとか。これは文句なく絶品。こだわりまくっているだけあって、とても贅沢な味わいのチーズバーガーでした。

左上から時計回りにマック、モス、ロッテリア(絶品チーズバーガー)、ロッテリア(通常のチーズバーガー)、バーガーキング、フレッシュネス
左上から時計回りにマック、モス、ロッテリア(絶品チーズバーガー)、ロッテリア(通常のチーズバーガー)、バーガーキング、フレッシュネス

 というわけで、マクドナルド、モスバーガー、バーガーキング、ロッテリア、フレッシュネスバーガーの「チーズバーガー」を食べ比べてみると、かなりの差があることがよくわかりました。

 もちろん、味の好みもチーズバーガーに望むことも人それぞれ違うはずなので、どれが1番美味しい、というのは言いにくいところですが…。参考までに、一緒に食べ比べした知人Aは「モスのチーズバーガーが日本人である自分の味覚には合っている」と言い、もう一人の友人Bは、「初めて食べたロッテリアの絶品チーズバーガーのクオリティの高さに驚いた」とコメントしていました。

 そして筆者は、フレッシュネスの贅沢な味も好きだったし、バーガーキングの肉々しさもかなり好み。でも、迷った挙げ句、やっぱりマックのジャンクなチーズバーガーに1票を投じたいと思いました。「メニューからなくなったら一番困る」というのがその理由。みなさんはどのタイプがお好きですか?

(撮影・文◎土原亜子)